二十四節気の小寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

「スワッ怪鳥が」と期待に胸を膨らませましたが

2014年1月5日(日)

新クリーンセンター
桜橋から新クリーンセンターの工事現場を望む 2014年1月5日AM9時54分
センニンソウ
2015年3月に完成予定の新クリーンセンター の工事は急ピッチで進み、かなりの威容を現してきた。
桜橋の欄干に遅くまで花をつけていたセンニンソウはまるでドライフラワーのようになっていた。でも一部では独特の面白い痩果も 見られる。時期が遅く訪花昆虫が少なくて結実できなかったものなのだろうか。

今年の小寒は日曜日で長い年末年始の最終日とあって桜草公園には若い家族連れの姿も見られた。

倒伏地
自生地は1月15日の草焼きの看板がアチコチに見られ、オギやヨシはますます枯れて、節のある茎だけが目立つようになり、より 明るくなった。
蔓植物が繁茂していた所はオギなどが倒され、ツルマメやカナムグラの葉や蔓や実などが黒褐色に覆い尽し不毛な色合いを見せて いる。低く黒い倒伏地はますます増えているようだ。
このような倒伏地ではオギやヨシの健全な繁殖は行われず、どんどん減少していってしまう。ツル植物の天下はサクラソウには いい環境ではないのは当然で、ツル植物への対策も急がれる。
北観察路の中央辺りからD区を望む。手前は囲柵に絡んだツル植物。中央に傘の骨のように見えるのはヤブツルアズキの長い豆果。

カワウ
カワウ
桜草公園から鴨川を見下ろすと下流の方の水没した木に大きな鳥が止まっていた。ファインダーで覗くと冠羽があってかなり悪漢面だ。怪鳥とばかりに 興奮してシャッターを押しまくった。
家に戻って色々調べてみたらガックリ。何と言う事はないカワウだった。婚姻色のカワウは頭部が白くなる事を初めて知った。
カワウ(河鵜、川鵜、学名: Phalacrocorax carbo)
日本においては、1920年代以前には本州、四国、九州に広く生息していたが、1970年代には3000羽以下まで減少し、1971年(昭和46年)の繁殖地は、 愛知県鵜の山、東京都不忍池、大分県大黒島の3か所のみとなった。公害規制による河川水質の向上で餌となる魚が増え、1990年代以降、その数は飛躍的 に増加した。現在6万羽以上に増えたと推測される。
雌雄同色で、全体に黒い羽色だが、繁殖期には婚姻色(繁殖羽)として頭部が白くなり、 腰の両側に白斑が出る(ウィキペディア)

怪鳥?を撮り終わって観察路に戻ると、鴨川べりの立ち木に見慣れない小鳥が飛んできた。きれいな鳥でイカル?かと思 って望遠をきかせてみた。
結構距離もあり、邪魔するものもなかったのでしばしの休憩を楽しんでいたようだった。約1分くらいはアチコチ見まわしていた。
シメ シメ
シメは体型がイカルと似るが全体に茶褐色 シメは本州以南には冬鳥として飛来する
シメ(旨鳥)は夏に北海道で繁殖し、秋冬に本州以南に飛来するアトリ科の冬鳥でスズメより一回り大きい。似たようなイカルは 頭部が黒いので区別できる。種の違いで、決して婚姻色の変化ではない。
蝋嘴鳥(ろうしょうちょう)という異称があり、「シー」と聞こえる鳴き声と、鳥を意味する接尾語である「メ」が名前の由来と いう。

小寒(しょうかん):2014年1月5日の小寒は北風が冷たく予報でも最高気温が7℃だったので今季初めてホッカイロをもって自生地に 出かけた。カワウが婚姻色で頭部が白くなるのを初めて知って、シメに出会えたのはラッキーだった。