二十四節気の小暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

オトギリソウは明るい日中に咲き、かつ一日花です

2014年7月7日(月)

ホウジロ
去年は観測史上最も早い7月6日に梅雨明けして、翌7日の小暑は夏の太陽が照りつけたが、今年は様変わりの雨模様だった。
お昼頃いったん止んだが、それもつかの間、3時半ころからまた降ったり止んだりで典型的な梅雨の一日だった。
南方海上には大型の台風8号があって、宮古島に初の台風に対する特別警報が出された。
止んだ時にすぐ行けばよかったが、少しでも乾いてからと思って遅らせたのが大失敗。サクラソウ自生地に着いた16時頃は小雨が パラついて、いつもの植え込みに居たホウジロからも囀りは聞こえなかった。

中央観察路は少しぬかっている所もあり、垂れ下がったオギの葉は雨滴をいっぱいに含んでいた。
今日の目的の一つは先日の「ついたち観察会」の朝に花開いた オトギリソウを撮る事だった。ところがオトギリソウのどの個体を 見ても、アゼオトギリも見事なほど全て花を閉じていた。
明るい昼間に花開き、しかも一日花の面目躍如だったが、そんな事に感心していられず翌朝再訪した。
まさかと思うほど多くの鮮やかな黄色い花を咲かせていたのにはビックリで、自然の摂理を改めて実感した。
7日のオトギリソウ 8日のオトギリソウ
一花も見えないオトギリソウ 7月7日16時21分 花開いたオトギリソウ 7月8日07時30分

ヤマノイモは雌雄別種で雄花序は直立し、雌花序は垂れ下がる。雄花は小さな白い球形で6枚の花被片は平開せず、少し口を開ける くらいで花らしくない。雌花の子房には小さな翼があり、これが刮ハになると大きく発達して種子を包む。中央観察路沿いには雌株が、E区の鴨川側には 雄株が多かった。
ヤマノイモ雄花序 ヤマノイモ雌花序
殆どこのままのヤマノイモ雄花 子房の翼が分かる雌花も
ノカンゾウにキアゲハ
ノカンゾウ、クサフジ、ノカラマツは 相変わらず全域で花を咲かせ、ゴマノハグサ、ハンゲショウも盛りだ。トモエソウもオカトラノオ属 の花穂もまだまだ見られる。
ノカラマツ
8日にはノカンゾウにキアゲハが飛んで来てそのまま動かなかった。オギの葉をどけようとしたら、近くの葉に移動してまたジッと していた。まだ活発には飛べなかったようだ。
花の大きいノカンゾウの雄しべ雌しべが長く伸び出しているのは大きなアゲハチョウに受粉をしてもらうためだという。
花弁のような4枚の萼片をつけたままのノカラマツは非常に珍しい。7月6日荒川河川敷にて
クサフジは特にA区で群生している。見た目はきれいだが、撮ると雑草然としてしまう。小葉が18〜24と多くて細く、質は薄いのが 原因の一つかもしれない。
クサフジ ソクズ
クサフジは先端の巻きひげで絡みついていきます スイカズラ科のソクズ、別名クサニワトコ
ノカラマツはそろそろ実をつけ始めているが、春まだ浅いころノカンゾウなどと芽生えたその頃が一番きれいのようだ。 今は荒川河川敷には普通だが、全国的には絶滅危惧U類(VU)で貴重な植物だ。
ノカラマツの花は花弁が無く萼が早落性なので、普通は葯が目立つ多くの雄しべと4個の雌しべだけだ。

カタツムリ
8日の朝はカタツムリも早くない動作で一生懸命動いていた。朝食タイムだったのだろうか。
カタツムリは生物学的分類では特定の種の名前ではなく、陸貝の殻のあるものの総称という。そして蓋が無く、触角の先に目があっ て球形の殻をもつものを指すことが多いという。殻は体の一部で離す事はできず、雌雄同体で交尾をすると両者が卵を産むのは珍しい。
触角は大小2対あり、大きい方の触角の先に眼がある。デンデンムシ、マイマイとも言われ蝸牛と漢字表記される。

小暑(しょうしょ):7月7日頃。七十二候の第三十一候は「温風(あつかぜ)至る」でこの日から本格的な暑さを迎えるとされる。梅雨 明けの時期ともされるが、今年はほど遠そうだ。この日から立秋の前日までの約1ヶ月が暑中見舞いの適期。