二十四節気の小暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

保護すべき時にはしっかり保護すべきだ

2021年7月7日(水)

鳥取では今日午前中に7月一ヶ月分の雨が降ったとの事でアチコチで避難指示が出たようだ。
朝は雨がパラついていたが、10時過ぎには止んで自生地では陽も照り付けてカメラが熱くなるほどだった。
ノカンゾウ
自生地の各所で群生しているノカンゾウが小暑の主役だった。公園側は従来通りの紅色の強いベニカンゾウが多いようだったがその他の 所は普通の黄色味の強い花が多かった。これも19号冠水後の変化のような気がする。A区の群生もいつもよりかなり大きかった。
ノカンゾウ
ノカンゾウは旧分類ではユリ科だったがAPGVでススキノキ科になり、APGW(2016年)ではツルボラン科に変更された。ツルボランを見た 事も無いのでナカナカなじめないが6枚の花被は約2pの白色で中央にハッキリした紫の線があるようだ。

中央観察路を入るとすぐユウガギクの花が見られた。今年初めてのような気がするが数は少なくどの花も純白に輝いて見えた。途中から オギが覆いかぶさっている個所があり、北観察路と交差する近くは冠水していた。
ユウガギク
シロバナサクラタデ
公園側から北観察路に入ってみたがやはり同じ所まででその先の鴨川側までは進めず、シロバナサクラタテが花開いているのを見て引き 返えさざるを得ず、ハンゲショウは見ず仕舞いだった。
南観察路入口
自生地では一番高く冠水する事はほとんど無い南観察路は殆ど奥は見えないほどオギがかぶさっていた。このくらいだと散歩の人などは 入らなくて自然が普通に守られる。こうして自然的に見せる時と保護する時をハッキリさせていくべきだ。
アゼオトギリべ
南観察路ではアゼオトギリの花が2〜3見られたがオトギリソウは無く、中央辺りにトモエソウの花が残っていた。オニユリは蕾が盛大に ついていたがまだ花開いてはいなかった。
トモエソウの花は径約5pと大きく次々と咲き継いでいく一日花なのでよく目立つ存在だ。埼玉レッドデータブック2011では絶滅危惧 U類(VU)にランクアップされた。でもその理由が低地では園芸採取圧で減少傾向にあるというのは如何にも情けない。写真では柱頭が5裂し、雄しべは5群に収 れんし始めている様子が分かる。
トモエソウ
ヤマノイモ

ママコノシリヌグイ
オリンピックを間近に控えコロナがまた勢いを盛り返している。12日からは東京に4度目の緊急事態宣言が発令される。ほぼ無観客での実 施に踏み切らざるを得ないようだが、あくまで開催を前提とした議論ばかりで、無観客なら中止やむなしの議論が何故起こらないのか不思議だ。
その上、前回とは全く違う夏の酷暑の時期のオリンピックだ。当然喧々諤々あってしかるべきなのにそうはなりそうもない。
何故オリンピックを開催するのか?アスリートファーストなどではまったく無い。開催国だからだ。開催国の国民がオリンピックの素晴 らしさを体で経験できるからだ。それを放棄して無観客で実施など何を考えているのだろう。
とにかく開催国の国民にその素晴らしさを体験させられないのなら実施の意味はない。
海外客は厳重にシャットアウトし、水際対策は2重3重にして、自国民には観戦させるべきだ。それがオリンピック開催の唯一最大の意義 であり目的だからだ。
菅首相よいたずらに政権維持に汲々とせず、名を大切せよ。
日本国の宰相たれ!!

小暑(しょうしょ):2021年の関東甲信の梅雨明けは7月16日で平年より3日早かった。3日には熱海で土石流が発生し、以後九州、中国、 北陸、北海道各地で豪雨が相次ぎ、梅雨末期の集中豪雨が猛威を振るった。線状降水帯なる流行語もできた。 2021年7月20日作成