二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

突然の雷雨にも凛としてたたずむフジバカマ

2021年8月23日(月)

2021年8月23日の処暑の朝の空は一面灰色だった。自生地に着いた7時頃でもどんよりした空は変わらなかった。予報の所 により雷雨の「トコロにならなければいいな」と念じながら観察路に入った。
フジバカマ
7時過ぎの自生地ではコカモメヅルが多くの花を咲かせ、ツユクサの鮮やかなコバルトブルーがアチコチで目についた。 鴨川べではキクイモが大輪の花を多く咲かせ、メハジキも花をつけていた。
コカモメヅル
左は周辺に馥郁たる香りを漂わせているフジバカマ、ヨシと共に雷雨にも負けず立ち尽くしていた。
上は小さな花を午前中に 開くキョウチクトウ科のコカモメヅル
メハジキ
キクイモ
キクイモは花がキクに似て塊茎をつける事から名付けられた、ヒマワリ属の北アメリカ原産の多年草。 よく似た花にイヌキクイモがあるが里芋に似た筋のある塊茎が小さい事がハッキリした違いで花期が7〜8月と早い事を除く と地上部での区別は困難と言う。
キクイモモドキ属のキクイモモドキも北アメリカ原産の多年草で明治の中頃に観賞用として渡来。下部で分枝し株立ちと なり、花は散房状に付く。ただし地下茎は短く、塊茎を作らない。
メハジキはシソ科の多年草。乾燥したものを産前産後の保健薬としたことから別名をヤクモソウ(益母草)とも言う。上部 の葉腋に淡紅紫色の蝶形花を多く付ける。

真っ白い蝶が飛んで来たと思ったのはギンツバメだった。
ギンツバメはツバメガ科の蛾でキョウチクトウ科のガガイモを食草とするという。開張25〜29o。福岡県では絶滅危惧U 類の希少種だ。
ヤブツルアズキの蕾と、帰り際にツルマメの花を今シーズン初めて見た。
ギンツバメ
ヤブツルアズキは去年まで全域でツルマメを凌ぐほど繁茂していたが、今年はどうだろうか。
ツjルマメ
前回から気になっていたがB区にアメリカネナシカズラらしきが黄色い網を広げている。外来種は早く駆除しないと厄介だ。
アメリカネナシカズラシ
8時半前から急に空が暗くなり雷鳴が聞こえ出したと思ったら大粒の雨が落ちてきた。一時は雷も雨もすさまじかったが 幸いにも30分くらいで止んだが観察路は水浸しだった。
水浸しの観察路
最初は植え込みの大きな樹の下で雨宿りをしていたが、次第に滴が激しくなり管理棟の入口に避難したらなんと先客が居 た。端の方にうずくまっていたのはブチの猫で普段は野良として歓迎していないが、その時ばかりはご同輩の親しみを感じた。
ツユクサ ツルボ
同じ苞から出るツユクサの上は雄花 キジカクシ科のツルボ

センニンソウ
パラリンピックは8月24日〜9月5日まで開催されたが、殆どが無観客だったようだ。多くの感動もあったが、天の配剤の むごさに正視できない事もあった。
コロナは相変わらず終息の目途が立たず、9月3日には菅首相が自民党総裁選挙に立候補しないところまで追い込まれた。
首都圏の非常事態宣言も12日までを2〜3週間延長するとの観測も流れている。
19日告示の自民党総裁選挙は岸田、河野、石破の3氏の争いになるようだが、当然派閥の力学が働いてゾロ安倍、麻生な どの思惑が大きく絡んでくるようだ。
河野あたりが面白いと思うが、脱原発、女系天皇などはつぶされるだけの要因のようだ。

処暑(しょしょ):8月中は相変わらずの猛暑続きだったが、9月に入ったとたん雨続きで気温も下がり、処暑どころの騒ぎでは なくなった。今日も最高気温が23℃くらいの予報だ。 2021年9月5日作成