二十四節気の秋分に見る自生地
ヒガンバナの大株がたくさんの花をつけています
2009年9月23日(水)
朝6時20分頃自生地へ。Aブロックの外側にあるメドハギはほとんど花をつけないままに終わりそうだ。
鴨川べりには大株のヒガンバナがまとまって咲いていた。昨年末から荒川堤防に植えられたヒガンバナはま
だ多くの花茎が立てられず、1花づつしかつけていない。でもそのお陰でかたまって咲いていたのでは分かり難い事も観察できる。
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大株のヒガンバナは次々に花を咲かせます |
今年初めて荒川土手で咲いた7花のヒガンバナ |
ヒガンバナは
ヒガンバナ科の多年草でユリとの違いは子房下位で花被の下に緑色の球がみえる。放射状につく花は6花が多いが4花、5花、7花も
あった。花被片の縁は最初はまっすぐですぐに縮み波打ち、白くなる。そして花の命は平均して1週間くらいのようだ。
9月7日昨年と同じ所に群生し始めた
イタドリ
を見つけたが、帰り際で次回にと思ったら、14日には周囲の堤防の除草に合わせてきれいさっぱり刈られてしまっていた。それが
旧志木街道の堤防上に再び伸び出してたくさんの白い花を咲かせていた。
イタドリは雌雄異株で、左は雄しべが長く飛び出している雄花で、1週間くらいで枯れ落ちる。雌花は
柱頭が3裂し受粉後翼状の残存萼に包まれた痩果をつけます。
イタドリ(虎杖)は葉を揉んで打ち身などに貼り付けると痛みが取れるので「痛みどり」といわれたのが変
化したと云う。漢字表記の虎杖は中国名で、節々にある赤い膜状の托葉の模様が虎の模様に似て茎が丈夫そうで杖になりそうだか
らというのが由来のようだ。
フジバカマが咲き、同じ所にヒメジソも小さな花をつけていた。フジバカマはキク科の多年草で自生
地以外の荒川周辺で自生しているのは見た事がない。堤防のノリ面を彩るヒヨドリバナによく似るが、下方の葉が3裂する事、葉
の両面に腺点が無い事、そして何より芳香がある事が異なる。
5個内外の小花を入れた頭花が集まって傘形に広がって、小花からは2裂した長い花柱が飛び出しているが、
一見しただけではどうなっているのか分からない。
フジバカマ(藤袴)の名の由来は不明。
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フジバカマが満開で芳香を漂わせていました |
個々の筒状花から2裂した長い花柱が伸びる |
アカネが先日来小さな淡黄緑色の花をいっぱいにつけているが、ツルマメの花は見られなくなった。昨年は
自生地では見なかった気がするが、前回20日からヤブマメの薄紫の花が目立つようになった。ヤブツルアズキが花と共に円柱形の
長い豆果を吊り下げているのが多く見られた。野菊が相変わらず観察路の両側を彩っている。
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ヤブマメ(ハナグモも) |
タカアザミ |
ゲンノショウコ |
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ヤブツルアズキ |
アカネ(ヤブマメも) |
ヒメジソ |
秋分(しゅうぶん):9月23日頃、二十四節気では春の春分と対の節気。秋の彼岸の中日でもあり昼夜の長さが同
じになる。天高く青空が広がり月の光が冴え渡る。12月22日頃の冬至まで夜が徐々に長くなっていく。