二十四節気の霜降に見る自生地
たくさんのカナムグラの雌花が赤く色づいていました
2009年10月23日(金)
5時45分になっていたが曇天のせいもあったのだろうか、まだ夜明け前の雰囲気だった。
このまま自生地に行っても少し早すぎる感じがして堤防内の田圃の周囲の荒地でキカラスウリを探したが、あったのは全て
カラスウリ。今年もキカラスウリの実にはご対面できそうもない。
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ノコンギク(野紺菊)円内は長い5oの冠毛 |
メハジキ(シソ科)普通花期は7〜9月 |
秋ヶ瀬公園側から自生地に7時15分頃到着した。第2自生地のノコンギクを見に行くと手前の木の間にジョロウグモが大きな
巣を張っていた。近くに落ちていた小枝で巣を払った後、捨てようとしてふと思いついた。
第一自生地の観察路も朝にはクモの巣がかかっている事が多い。うっかりして頭や顔にクモの糸が付く事が
ある。そうだこの小枝を持って行けばと思い、今朝は小枝持参となった。面白いもので倒れかかったオギなどを小枝で持ち上げた
りすると子供の時に棒を持って遊んだ気持ちになり何となく楽しくはしゃいだ気持ちになった。
先日来気になっていたメハジキらしき花は葉の幅が広くもしかしらと思ったが、木化したような太い茎から
分枝して花を咲かせていたのはまぎれもなくメハジキだった。
台風18号で見通しが良くなった所はますます面積が広くなったようだ。台風だけの影響ではなくもともと蔓
植物が覆っていた所が多く、日光を好む大小の蔓植物の葉に覆い尽くされている。
左の円内は今回非常に多く目についた赤く色づいたカナムグラの雌花。右の円内は新しく蕾をつけ始めた
雄花
蔓植物と云うと今回はカナムグラの赤い雌花が多く目に付いた。雌花は最初は緑色で次第に赤くなる扁平な
苞に覆われており、痩果にも赤い斑点があるという。痩果も多いのだろうか。
カナムグラ(鉄葎)はクワ科アサ亜科に分
類されていたが最近では独立科のアサ科とする事が多いようだ。名は鉄のように蔓が丈夫でよく繁茂するからという。
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コメナモミ、円内は粘液腺が黒くなった花 |
若い花の総苞片、粘液腺は緑色です |
コメナモミは相変わらず船の操舵輪を
思わせるような面白い形の花をいっぱいつけていた。そして放射状に出ている5本の総苞片や頭花を包んでいる鱗片から突出して
いる粘液腺が黒くなっているのが多かった。
殆どが緑色だった前回より何となく不気味だったが触ってみると優しいソフトな感触で、粘ると云うよりは
ふんわりと手に馴染んで気持ちがよかった。是非花に触ってみるといい。
相変わらず観察路の両縁はユウガギクが咲き乱れ、カントウヨメナもありそうだ。
カントウヨメナはヨメナとユウガギクの雑種が起源とされる(雑草図鑑)とあり、純粋なものは少ないのだろうが、両者とも
冠毛が短い(0.25mm)のは共通だ。
右の写真は花後のアップです。
0.25mmの冠毛とは個々に盛り上がっているてっぺんの白いクレーターの
ように見える周囲の部分に生える毛です。この写真では上の方の冠毛はハッキリ確認できます。通常はルーペでなければナカナカ
見えません。
霜降(そうこう):10月23日頃、二十四節気では秋の終りの節気。朝夕の冷え込みが増し山里では初めて霜が降
りる頃