二十四節気の大寒に見る自生地

4月中旬の暖かさの中、草焼きが行われました

2010年1月20日(水)

今日は9時30分頃からサクラソウ自生地の草焼きが行われた。今回で連続3年目の草焼きだ。
一年で一番寒いという大寒の今日だったが、さいたま市の最高気温は17℃もあり4月中旬、サクラソウが 満開の時期の暖かさだった。そのせいでもあるまいがノウルシが早くも芽を出し始めていた
草焼き前の自生地 草焼き後の自生地
草焼きの朝、円内は緑と赤のノウルシの芽 燃え残りのヨシを刈る作業も(21日朝)

9時30分にまずE区の公園側から火がつけられC、D、A、B区の順に焼いていった。約1時間30分で第一自生地 終了。
草焼き開始 草焼き終了
9時30分まずE 区から草焼き開始 11時、B 区で第一自生地の草焼き終了
無風のため炎や煙はおおよそまっすぐに上ったが、間近で見ると炎や煙が渦を巻いて燃え上がりたくさん の火の粉や燃えカスが吹き上げられる様子が熱さと共にハッキリ見られた。
草焼き 草焼き 草焼き
灰や燃えカスが上昇気流に乗って遠くまで飛散し洗濯物などに影響する場合もあったようだが、草焼き( 一般的には野焼き)は病害虫の駆除、焼いたヨシなどの草灰の肥料化が目的でサクラソウ自生地には欠かせない行事ともいい、 四方に影響調査の人を配して行われたようだ。
その後少し間をおいて第2自生地の草焼きも午前中で終了した。
私は12時30分頃帰宅したが、午後に彩湖近くの実験圃場を実施して今日でサクラソウ自生地の草焼きはす べて終了の予定だった。

しかし、実験圃場の草焼きで北東側の枯れ葦林に飛び火してかなりの部分を延焼してしまったらしい。
翌21日、ハンノキの花序やクヌギの冬芽そして焼けないように刈り残されていたトモエソウの様子を知り たくて自生地に出かけた。
ハンノキ花序 クヌギ冬芽 トモエソウ
少し変色したハンノキの雄花序 クヌギの冬芽はまったく無事 燃えなかったトモエソウの枯れ姿

彩湖の方に回り堤防上から延焼面積を目測してみると実験圃場の5〜6倍くらいにしか見えなかった。
帰宅して新聞を見ると実験圃場が800平方メートルで延焼面積は1万6000平方メートルとある。20倍の延焼 面積とはとても信じられず、色々調べてみたが正確な事は分からない。でもどうやっても1万平方メールもなさそうだ。
実験圃場と延焼地
手前の黒い区画が実験圃場。先のグレーの部分が延焼地(写真は手前が実際より大きく見えますが・・・)
飛び火したのが枯葦原でけが人も大きな被害も無かったようだが、まだ火が付いている状態の火の粉や燃え カスが枯アシ原に落ちたらひとたまりもなく火がつく。
遠くの洗濯物に気を配りながら、肝心の近くで思わぬ事故だ。自生地の野焼きでは観察路への出入りを禁止 して慎重にやっていたのに、飛び火の恐ろしさを改めて実感させられた。

大寒(だいかん):1月20日頃、一年で一番寒いと云われる時期で、節分(今年は2月3日)までの冬の最後の節気。 今年は20、21日と4月中旬の暖かさだった。