二十四節気の冬至に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

何者かが後から脚の間を潜り抜けヨシ林に突っ込みました

2010年12月22日(水)

昭和水門を望む
冬至の今日、夜は音を立てて激しく降っていた雨が朝7時頃には止んだが青空が広がったのは午後になってか らだった。でも気温は予報通り11月上旬並みの17℃くらいまで上がり、とても冬至とは思えなかった。昨夜は皆既月食だったが雲が 厚く19時頃には小雨までぱらついて見られなかったのが残念だった。
10時半過ぎにサクラソウ自生地の観察路に入ろうとした時にサクラソウ情報の青木さんと出会った。取敢えず 一周してくるからと伝えて中に入り、戻って来たら青木さんの車は無かった。時間の余裕があったので久し振りに自生地の外側を回 ってみた。

第2駐車場のユキヤナギが紅葉した葉の中にチラホラ小さな白い花をつけていた。中腰になって太陽光の具合 など構図をあれこれ工夫して夢中になっていたら、突如何かが背後から脚に当たって間を潜り抜け、ユキヤナギを越えて自生地のヨ シの中に突っ込んだ。
背後から襲われた現場
白い矢印が何ものかが背後から脚の間を潜り抜け、前のユキヤナギを抜けてヨシ林に突っ込んだ所。後ろは広 い空間です
「何だ!」何が起こったのかまったく分からなかった。「犬?猫?鳥?」ビックリしたが脚の衝撃は比較的軟 らかかった。
我に返ってユキヤナギの奥の自生地をのぞきに行くとバタバタと比較的大きな鳥が飛び立った。「ハト?」じ ゃない。「猛禽類?」目で追ったがあっと言う間に背の高いヨシ林の向こうに消えた。敵さんも驚いたろうが自分も大慌てでシャッ ターには指もかからなかった。
ユキヤナギ 羽根の落し物穂
紅葉したユキヤナギの花を中腰で接写していました 落ち着いてから見つけた落し物の羽根です
元の所に戻ってみると落し物があった。きれいで軽い羽根だったが残念ながら何の鳥なのかは不明だ。
それにしても中腰の脚の間をかいくぐったのは一体全体どうしてだったのだろう?まったく冬至の珍事だが、恐らく猛禽類に追われ たハト大の鳥が慌てて逃げ込んできたのが真相だろう。
ユキヤナギ

白い花は花径8oくらいなのでカメラの陰にならないよう色々工夫していた。写真では葉の上に卵形の冬芽も 見られ、左手の濃緑色の花のような形は果実。袋果が5個ずつ集まってついている。
ユキヤナギ(雪柳)別名コゴメバナ:バラ科シモツケ属の落葉低木。寒さに強く公園樹としてよく植栽され る。長瀞の岩場には多く自生する。
さくら草公園ではここ以外に公園の方に自生地との間に植栽されきれいに紅葉していたが、花はここだけにし か見られなかった。

この日は自生地についていつものように駐車場側から観察路を撮ろうとすると何かがこちらを見ている。すく にヨシの中に消えたが写真を見るとやはり猫だった。それにしても置物のようにちょこなんと座ってこちらを見ている姿は愛らしい。
自生地の周囲では一番高い木のてっぺんで鳥が囀っている。かなり高い声で長く鳴いていた。最大限に望遠を効かせて何枚も撮って みた。写真を見るとどう見てもツグミだ。ツグミの名の由来は一説に口をつぐむからとも言われ、よく鳴くのは春先とも言うのにチ ョット不思議だった。
観察路の猫 ツグミ
猫はキチンと手足を揃えてこちらを見ていました 地上で走り回っているツグミはおなじみですが・・・

冬至(とうじ):12月21日頃で今年は22日。1年で最も昼間が短い日。夏には19時過ぎまで明るいのにこの日は16時半 くらいでうす暗くなるのは何とも不思議だ。