二十四節気の清明に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
桜はまだ2〜3分咲きでサクラソウが10日は遅い自生地
2011年4月5日(火)
ボランティア活動日で9時前に自生地にきたが、晴天で富士山がよく遠望できた。
昨年は堤防上からA区の3〜4ヶ所にサクラソウのピンクの群生が見られたが、今年はそれがまだ見られない。
ノウルシの成長も遅いようだ。そして桜草公園の桜もまだほんの2〜3分咲きだ。
自生地を俯瞰する定点の所にヘラオオバコが一株だけ花茎を伸ばしていた。
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記念碑周辺も地面が露出しています 11年4月5日 |
一面のノウルシとサクラソウです 10年4月5日 |
今年は自生地中央の掲示板に関口忠雄さんの肝いりで私のホームページの中の
花インデクッスから今の季節に自生地に咲く7種が掲載されているが、3月11日に短期間長崎から戻った時に4時間くらいかけて2
人で編集し直してあとはすべてお任せしてしまったので心苦しかった。
立ち止まる人は多いがじっくり読んでくれる人は少ない。でも「サクラソウの花言葉って若い時代の苦悩とか
悲しみなのね」との言葉が聞こえたりするとやはり嬉しかった。
可愛い花には似合わない花言葉の気がするが、春一番に咲くので花粉を媒介してくれる昆虫が少なく、結実率
が低い事などがその理由らしい。
バアソブ、
コバギボウシ、
アマドコロ、
ウマノスズクサの若芽からは花を咲かせる頃の姿はとても想像できない。そんな時に花の時期の写真を見せると大部分の人が感
心する。そして名の由来を話したりしてお互いの会話が進み、喜んでもらえた時はボランティア冥利につきる。
このところシロバナタンポポが自生地内や土手の斜面に増えてきた。これは色素が抜けてしまったアルビノで
はなく独立種として学名も付けられている。
四国や九州などではシロバナタンポポしか無い地方があり、タンポポは白色だと思っていると話すと信じられ
ないと言う人が多いが、中には福岡出身だけどやっぱり黄色だよ。と言う方もいる。
長崎の立山公園では花茎が長く花も大きい白花と地面に張り付くような黄花が一面に混生していた。その黄花
の総苞を見るとセイヨウタンポポでコスモポリタンの強さを感じた。これからは九州などでも黄花がどんどん増えていきそうだ。
自生地の外側にヒメオドリコソウが群生していた。長崎では上端に黒紫色の毛が密生して何となく毒々しく
奇異なヒメオドリコソウが群生していた。上端の他はまったくヒメオドリコソウのように感じたが、調べてみるとモミジバヒメオド
リコソウのようだ。でも特徴という葉の切れ込みがないので同定はでき切れないでいる。
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上部の葉は薄茶に変色するヒメオドリコソウ |
ヒメオドリコソウ |
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萼らしき黒紫色が目立ち上部の葉も緑色の群生 |
葉に鋸歯はあるが、特徴の切れ込みは無い |
清明(せいめい):4月4日頃で今年は5日、春うららかに山川草木が輝く万物清明の頃というが、今年は寒さが
続いて桜は8日に満開だった。サクラソウの初咲きは3月24日で一昨年、昨年の14日より10日遅かった。自生地の植物は総じて成長が
遅い。