二十四節気の立春に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
トウネズミモチの焼け焦げ姿が全てを象徴しています
2012年2月4日(土)
今日の立春は風も無く穏やかな暖かい、春の訪れを告げるにふさわしい日だった。
でも前日の節分は最低気温は日本列島全てで氷点下に下がったといい、全国的に今冬一の冷え込みだったよう
だ。さいたま市の朝の最低気温は−4℃で日中の気温も6℃とあまり上がらず寒い一日だった。
関東は雨なしのカラカラ天気なのに雪国では平年の倍以上の積雪がある所が多く、このところ雪の事故などが
トップニュースになる事が多い。
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比較的早咲きの梅ですが今年はまだやっと3輪です |
中心が赤い蝋梅より花が大きいソシンロバイ |
水戸の梅も寒さで開花が大幅に遅れているようだが、近くの梅も蕾は膨らんでいるが花は3〜4輪だった。
漢字では梅が付いているが梅とは関係の無いロウバイ科のソシンロウバイ(素心蝋梅)は今が盛りで蝋細工のよ
うな黄色い花をいっぱいに咲かせて芳香を放っている。
去年の11月8日の立冬のレポートでサクラソウ自生地近くの信号の立て看板を桜区役所のくらし応援室に替えて
もらった事を報告したが、このところ歩道に2つのカラーコーンが置いてある。
以前の「この先歩道終わり」の看板は一目で分かったが、文章になると目に付かず秋ヶ瀬橋方面に向かう人か
ら苦情がでたのかもしれない。いずれにしても一段と親切な処置には違いない。
そしてサクラソウ自生地から歩道に上がってくる所にもカラーコーンが置かれたが、車道への登り口と勘違い
する車もあったのでこれも親切な処置で感謝だ。
晴天無風のサクラソウ自生地は今が一番見通しが良くて気持ちがいい。E区の奥からの駐車場方面、昭和水門
方面の景色はサクラソウ自生地の広さを感じさせられる。
焼け残った短いオギの林の中をハクセイキレイやムクドリ、ツグミそしてドバトの大群が採餌に夢中だったが、
残念ながら珍しい冬鳥はいなかった。
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ドバトが一斉に上空を旋回しています |
ツグミとムクドリがお話ししているように見えますが |
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E区の奥から駐車場方面を望む |
ノウルシが赤い芽を出しています |
自生地との境に植えられている公園樹のトウネズミモチが無残な焼け焦げ姿になっていた。
トウネズミモチは要注意外来生物だが、おそらく公園側は知らずに植え、自生地側は被害者意識もあって草焼
きの時に何の保護も講ぜずに焼いてしまったのだろう。
トウネズミモチは「果実食の鳥類への誘引力が強く、多数の種子が鳥により散布されて容易に分布を拡大する。
そのため、河川敷の植生に影響を及ぼす恐れがある」との理由で要注意外来生物に指定されている。
市民から見ると実に奇妙な事だが、サクラソウ自生地は管轄も実際の管理も文化財保護課に対し、自生地をシ
ンボルとして造られた桜草公園は都市公園課の管轄で市の外郭団体のさいたま市公園緑地協会が管理・運営している。
お役所の縦割りの弊害で桜草公園開設以来28年間お互い治外法権を貫いてきた。その結果がこのトウネズミモ
チの姿に象徴されていると言っても過言ではあるまい。
立春(立春):2月4日頃、今年は雪国の降雪量が多く、連日雪による事故が報じられている。二十四節気をさら
に3分割した七十二候の第一候は東風凍を解く(はるかぜこおりをとく)で東風は春の代名詞。