二十四節気の雨水に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

サクラソウの芽生えは2ヶ所しか見られませんでした

2012年2月19日(日)

ヒガンバナ
朝から気持ちのいい青空が広がったが、日中の最高気温は6℃との予報にたがわず、空気は冷たかった。
普通ならお昼頃には陽射しがあれば暖かくなる筈だが風がほとんど無いにもかかわらず、ポケットのミニホッ カイロは余り暖かさを感じなかった。
梅の花は例年ならもう早咲きは満開なのにまだチラホラだという。温暖化で北極の氷が少なく低気圧が北に留 まったままなので寒気が居座っているのが寒さの原因らしい。
堤防の左右にはヒガンバナの葉が途切れることなく陽光を浴びていた。
スイバとギシギシ
旧志木街道の土手のノリ面にはスイバとギシギシのロゼットが並んでいた。
両種ともタデ科ギシギシ属の多年草でスイバは赤味を帯びやすく縁があまり波うたないが,ギシギシは緑色の ままのことが多く,縁が激しく波うつといわれる。
ギシギシの花序は緑色で雌雄同株なのに対して,スイバは赤褐色で雌雄異株だ。

自生地
日曜日とあってA区の前のスペースはグループの車でほぼ一杯で駐車場もほとんど満員の盛況だった。
どの区の草焼きした部分にも焼け残った2〜3pのオギの根際の茎が一面に生えている。その中を小鳥たちが採 餌で動き回っているが今日は常連のドバトやムクドリの群れが見られず、ハクセキレイと冬鳥のツグミだけがチラホラだった。
手前の灰褐色の部分は安全のため刈り取った所。
左の円内のツグミは全長24p。小走りに走って胸を そらせるようなポーズで立ち止まり、胸の斑模様と白い眉斑が特徴。右のハクセキレイは市街地でも多く見られ尾を上下に振りなが ら歩く留鳥。尾が長く全長は21pで、雄の黒い上面は冬羽では灰色になる。白い頬や額が名の由来。
A区でノウルシの赤い芽と並んだサクラソウを見つけた。ここはいつも一番早く芽生えや蕾が見られ、ノウル シも一番成長が早い所だが、あまり簡単に見つかったので他でもかなり芽生えているのだろうと思い込んだ。でもB区を一生懸命見 て行ったが1ヶ所だけしか見つからず、観察路をすべて回っても他にはサクラソウはなかった。
サクラソウの芽生え B区ノサクラソウ
緑色がサクラソウでもう赤色のノウルシが優勢です サクラソウの芽生えは毛に覆われしわしわです

アマナもあまり見られない。ノビルさえあまりなくてノカンゾウもチラホラだ。やはり例年よりかな り遅く、遅かった去年よりも遅いような感じだった
ノウルシだけはほぼ全域で赤い芽を出していたが大きいものでも3pくらいで葉を開いているのは1〜2しか見 られなかった。
ハンノキはだいぶ花を咲かせそうなのはあるが、早いものでも花粉を飛ばしているようなのはほとんど見られ なかった。
ハンノキ ノウルシ
ハンノキの雄花序はもうすぐ開花のようです 右下円内の葉を広げたノウルシはまだほとんどナシ
アマナ ノカンゾウ キンミズヒキ
アマナ ノカンゾウ キンミズヒキ
オギ センニンソウ ハナウド
オギ センニンソウ ハナウド

雨水(うすい):七十二候の第四候は「土の脉(しょう)潤い起こる」で雪が雨に変わり土が潤いを帯びるの意。 第五候「霞始めてたなびく」第六候「草木萌(めば)え動る」はいずれも春の足音を感じさせる様子を言いえて妙だ。