二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
ウマノスズクサにジャコウアゲハの幼虫がいました
2012年8月23日(木)
8月23日11時過ぎのサクラソウ自生地の陽射しは焼けつくようだった。
そんな中で管理作業をしている人達と出会うと、ウマノスズクサにジャコウアゲハの幼虫がいるのを教えてくれ
た。よく見るといる事いる事、葉の裏側や奥の方に暑さを避けてたくさんいたのにビックリ。
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ジャコウアゲハの若い幼虫 |
ジャコウアゲハの終齡に近い幼虫 |
孵化してから20日くらいの幼虫期の間に4回ほど脱皮を繰り返してから蛹になるという。脱皮の毎に一齡、二齡と
齡が重なって前蛹期を迎えます。そして特徴的なのは他の日本のアゲハチョウの幼虫には無い肉質突起や独特な色彩斑紋がある事という。
ジャコウアゲハの蛹は後ろ手に縛られた女性を連想させるようで、お菊虫と言われる。
播州皿屋敷の怪談がある姫路城下にジャコウアゲハの蛹が大量発生した時、人々はお菊が虫になって帰って来た
と噂したのがその由来のようです。
いずれにしても蛹はウマノスズクサで蛹化する例は少なく他に移動するようなので、アチコチお菊虫を探してみ
たいと思う。暖かい時期の蛹は1-2週間ほどで羽化するというので成虫の飛び交うのを見るのも楽しみだ。
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ジャコウアゲハ(麝香揚羽)はオスが麝香のような匂いをさせることに由来する。食草のウマノスズクサはアリスト
ロキア酸などの毒性物質を含むので、それがジャコウアゲハにも取りこまれ天敵の攻撃を受けないという。写真左は雌で黄灰色、右は
雄で艶のない黒色と雌雄は色が違う。中央はウマノスズクサの花 |
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アカバナ科のミズタマソウ |
ガガイモ科のコカモメヅル |
コバギボウシ
は全域で見られますが、そろそろ終わりに近いようです。B区の一番公園寄り、自生地から抜け出したソクズの小さな株も花は終り
のようです。
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ユリ科のコバギボウシと盗蜜するクマバチ |
シソ科のメハジキ。円内は葉腋についた花 |
そして花が付かないのではと心配していた大きく伸びたメハジキは葉腋に小さな紅色の花を付けていました。
鴨川寄りにはキクイモの大きな花が咲き乱れ、ゴマギがまっ赤な実を満艦飾に付け、クサギが独特の花を咲かせ
ている。
処暑(しょしょ):この頃から暑さが和らぎ始めると言われますが、今年は日中の陽射しは暑く今日も最高気温を更
新しそうな猛暑です。でもさすがに朝夕は涼風が立つようになり、自生地近くの河川敷の早稲の収穫はすでに始まっています。
第四十候 綿の柎(はなしべ=萼)開く。第四十一候 天地始めて粛(さむ)し。第四十二候 禾(こくもの)乃ち登(みの)る。