二十四節気の霜降に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
今年の霜降は重陽の節句(菊の節句)と重なりました
2012年10月23日(火)
昨夜来の強風雨で自生地に向かう途中の陸橋にはマテバシイのドングリがたくさん落ちて、キンモクセイの木の
下には橙黄色の花が散り敷いていた。
自生地近くなって雲行きが怪しくなり、着いた時には大粒の雨と強風で観察は無理な気がしたが、通り雨のよう
だったので、傘を持って観察路に入った。
雨はすぐ止んだものの風はナカナカ収まらず、オギやヨシの白い穂が激しく揺れていた。
ウマノスズクサに直行してお菊虫を確認。前回顔の部分が食べられてしまったような感じだったが見間違いで一
安心。21日に見た終齡幼虫は居なかったが、小さなお菊虫は健在だった。
観察路両側のユウガギクは花の盛りで、特に公園側の南観察路には白い花が咲き乱れていた。
今年の10月23日は旧暦の9月9日で重陽の節句にあたる。重陽の節句は別名菊の節句とも言われ、長寿をもたらす
という菊の花を愛でる菊花の宴が古くから行われた。
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「菊の香やならには古き仏達」という芭蕉の句が思い出された |
アキノウナギツカミ、サクラタデ、カナムグラが群生しカナムグラは雌花が伸び始めていた。
コメナモミも多くなり、今まで見られなかったアカネが繁ったつる草の中からようやく蔓の先端を表した。
左はキク科のコメナモミ、円内は操舵輪のような面白い頭花を拡大。上は同じタデ科のサクラタデとアキノウナ
ギツカミ。
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コカモメヅルの袋果 |
ヤブツルアズキの豆果 |
2匹のスズメバチ |
ツルマメ、ヤブツルアズキの豆果が多く見られ、もう黒くなったり種子を出し終わったのも見られた。
ガガイモ科のコカモメヅルの面白い袋果がよく見るとたくさん見られる。小さいだけにナカナカ見つけられない
が、一つ見つけると次々と見つかる。
クヌギのドングリはあまり多くない様だと思いながら見上げるとスズメバチが2匹何やら内密の話をしているかの
ように額を寄せ合っていたが、まだ樹液が出るのだろうか。
昨晩の強風雨で倒伏面積がかなり広がったようで、ツルマメを主とする蔓植物の黄葉がE区の鴨川寄りでみられた。
キンミズヒキが花も咲かせひっつき虫をたくさん付けながら紅葉している姿はなんともたくましい。毎年の事な
がら他の草が枯れていくと余計に目立つようになる。
霜降(そうこう):10月23日頃。今年は旧暦の9月9日で重陽の節句別名菊の節句と重なった。
霜降は文字通り霜が降り始め
る頃というが、今朝は一時雨風が強かったものの風は南風で暖かった。
第五十二候 霜始めて降る。第五十三候 小雨時々降る(秋時雨)。第五十四候 楓蔦(もみじつた)黄ばむ。