二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

センニンソウが全域で白い花を群がって咲かせています

2013年8月23日(金)

センニンソウ
今日は空が終日灰色の雲に覆われてむし暑かったが、夕方一時雷鳴を伴う激しい雨が降り少し涼しくなった。
自生地ではコバギボウシが未だ全区域で残り、ツルマメ、キクイモが見られるようになって、 センニンソウが全域で白い花を群がって咲かせている。
センニンソウの多くのシベ
特にA区ではヒルガオやコバギボウシとコラボしてきれいな景観を作り出している。
センニンソウ(仙人草)はキンポウゲ科の多年性のつる草本で、花後に長く伸びた痩果の花柱を仙人の白髪またはヒゲに譬えたのが名 の由来という。
花径約2〜3pの花には雌しべが少数、雄しべは多数あって4枚の白い花弁に見えるのは萼片で花弁はない。
花は上向きに群がって咲き、よく見ると5枚や6枚のものもあり楽しい。でも茎などの汁がつくとかぶれる事があるというから要注意だ。
つる性の草本ではなく半低木と木本にしている図鑑もある。

鴨川河川敷
ベンケイガニ ベンケイガニ2匹
E区沿いの鴨川の河原は竹藪とブッシュに覆われていてタケノコ掘りに来たり竹を取りに来たりする人が入り込み荒れ放題になってい たが、自生地の管理作業者が伐採しきれいにしてくれた。
お蔭で狭い所ながら中段の河原に降りられるようになったが、カニの多いのにはびっくり。みな慌てて水辺に逃げ込んでしまった。 その逃げ足の速さは天下一品だった。
ほとんどがベンケイガニ(弁慶蟹)のようだ。似たような種類にはクロベンケイガニやアカデガニがあるようだが、アカデガニはもう 少し高い所で水にはほとんど入らないようだ。
ベンケイガニ(弁慶蟹)は甲殻類ベンケイガニ科(旧分類ではイワガニ科)のカニで学名 Sesarmops intermedium。「弁慶蟹」という和 名は、甲のゴツゴツした質感を武蔵坊弁慶の厳つい形相になぞらえたもの。ベンケイガニとクロベンケイガニは水からあまり離れず、外敵から逃げる時など は水中に逃げこむことも多い。また、暗く湿った物陰を好み、日中に明るい場所に出ることはほとんどない。(ウィキペディア)

メハジキ
E区の公園側にはメハジキが大 きく伸びだしている。
メハジキ(目弾き)はシソ科の2年草で、ロゼットで1年以上を過ごし夏に茎を立て葉腋に数個づつ小さな唇形花をつける。上唇は裂け ないが下唇は3裂し大きな中央裂片はさらに2裂して赤い筋が目立つ。(円内)
子供たちが切った茎を瞼の間に挟み、飛ばしたのが名の由来というがあまりイメージはわかない。
別名のヤクモソウ(益母草)は産前産後に乾燥させた全草を漢方で用いた事によるという。

ツルマメ(蔓豆)は名の如くつる性のマメ科の一年草。ツルマメの種小名のsojaは醤油の意味で、大豆の原種といわれる。これから小さな 淡紅紫色の花を全域で咲かせる。
クサフジより花期が遅く小葉はやや厚く10〜16個のツルフジバカマの葉は乾燥すると暗赤褐色になるという。このツルフジバカマが今 年は少ない気がするのは私だけだろうか。
大きな花が見られるようになったキクイモ(菊芋)は北アメリカ原産のキク科の多年草。地中に大きな塊茎をつける。よく似たイヌキ クイモは花期が早く塊茎が小さいと言い、同定するには塊茎を掘り出す他ないようだ。
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)は何か久し振りの気がした。このところジャコウアゲハに入れ込みすぎていたからだろうか。タテハ チョウ科の一種で雌の前翅先端部が黒色で、斜めの白帯を持つのが特徴。有毒のカバマダラに擬態していると言われる。スミレ類の栽培種を好み、2000年代 に入り東京近郊でも普通に見られるようになったという。
ツルマメ キクイモ ツマグロヒョウモン
ツルマメ キクイモ ツマグロヒョウモン

処暑(しょしょ):今年の8月23日は終日空が灰色の雲に覆われてむし暑かったが、夕方一時雷鳴を伴う激しい雨が降り少し涼しくなった。 猛暑も処暑の声を聞いて少し和らいだのだろうか。