二十四節気の白露に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
ツルマメが小さな淡紅紫色の花を全域で咲かせています
2013年9月7日(土)
前々日の夜に落雷を伴う集中豪雨があって真夏の強い陽射しはようやくおさまりました。今日はお昼頃から一時陽も射したが、
やっと猛暑からは解放されました。
自生地は全域で
ツルマメの
小さな淡紅紫色の花が見られ、コバルトブルーの
ツユクサ
も爽やかに秋の到来を思わせます。
ツルフジバカマ
はB区で華やかに群生し、
キクイモも鴨川べりで多くの
黄色い花を咲かせています。
ツルフジバカマはクサフジより花期が遅く、小葉が少なくて葉質が厚く、乾燥すると褐色に変わる。
さすがのセンニンソウも花は少なくなり、ヒルガオも一時ほどではなくなりました。代わってアキノノゲシの薄黄色の花、フジバカマ
の薄紫そしてヤブツルアズキの黄色いカタツムリのような花が見られ、ユウガギクは相変わらず観察路際にチラホラです。
ツルフジバカマの花は唇形花の先端の舷部と筒になった爪部の長さは同長。今、荒川堤防で増えている外来種のナヨクサフジは爪部が
長い
ツルマメの小さな花はいたるところで見られ、自生地全域を彩っています。8月下旬ころから急激に伸びだし、ヤブガラシさえ覆って
います。何にでもよじ登り、よじ登る草がないと自分たちで巻き付き合い伸びていきます。
荒川河川敷ではマメ科のつる草のトップを走ってたくさんの花を咲かせ、大豆の原種といわれる多くの毛に覆われた豆果をつけます。
去年は非常に多かった奇妙なカタツムリ状の花をつけるヤブツルアズキもかなり見られるようになりました。薄紫の長めの花をつけるヤブマメは一番遅く
まだ見られません。
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ツルマメは何にでも巻き付き花を付けます |
大きな図体のクマバチがこまめに訪花していました |
フジの仲間の花はクマバチに特に好まれるが、とても固い構造で蜜を守っており、クマバチの力でこじあけないと花が正面から開かな
い。(ウィキペディア)とあったが、ツルマメの花も開けにくいのだろうかキムネクマバチが吸蜜に一生懸命でした。
鴨川沿いに多いのは今ちょうど盛りのキクイモとツユクサ、キンミズヒキだ。
キクイモは戦後の食糧難の時代に植えられたとも言われる。花が早く塊茎が小さいイヌキクイモとは塊茎を調べるより他ない。
午前中で閉じてしまう半日花のツユクサは昔から親しまれている。同じ苞葉から花が2個たてに並んで出ていたら上の花は雌しべのない
雄花という。
バラ科のキンミズヒキは萼筒に包まれた痩果や紅葉まで長く自生地を彩る。
大きく枝葉を張っていたウマノスズクサはジャコウアゲハに茎を食べられまったく姿を消してしまった。今年はウマノスズクサの花が
多く、刮ハが見られそうだと期待していたがかなわぬ夢でした。
向かいの1メートルくらいに立ち上がったウマノスズクサに幼虫が見えたので、数えてみると草の葉裏になんと6匹もついていました。
このままでは何匹蛹化できるか心配です。
大きなメスのジャコウアゲハがヒラヒラ飛んできました。アチコチ草の間を飛び回っていたので産卵と思いしばらく観察していました。
最終的には30p位の小さなウマノスズクサの葉に止まりました。飛び去った後の葉の裏を見ると卵が4つ付いていました。(円内)
白露(はくろ):今年の9月7日は曇天で気温が幾分下がってしのぎやすくなりました。翌8日の日曜日は気温が下がり家の中でも下着
一枚では寒くなり、一気に秋めいてきそうな気配です。