二十四節気の霜降に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

観察路が水没しアメンボが泳いでいました

2013年10月23日(水)

ユウガギク
2013年の霜降の10月23日は曇天、一時薄日も漏れたが南方海上にある台風27号と28号の影響もあって夜には雨になりそうだったがどうやら降ら なかったようだ。
サクラソウ自生地は16日の台風26号で観察路が水没した後、20日の雨で再度水没して、昨日は水深30p近い所もあった。今日はだいぶ引いた ものの中央付近を中心に四方の観察路が水没していた。
そんな中でも観察路の両側はユウガギク が白い花を咲かせ、左右のオギは葉を落として視界が明るくなり見通しが良くなった。そして空にはオギやヨシが風に穂をなびかせている。
黒褐色になったツルマメやヤブツルアズキの豆果が全域で見られ、ツル植物で覆われた部分は黄葉し始めている。
アメンボ
アメンボがいたのにはビックリだった。一過性の水溜りにいったいどうしてと不思議だったが成虫は翅があって飛べると知ってガテンした。
アメンボ(水馬、飴坊)は、カメムシ目(半翅目)に分類される昆虫のうち、長い脚を持ち、水上生活をするものの総称。 体に臭腺を持っており、捕えると匂いを放つ。「アメンボ」という呼称も、この匂いが飴のようだったことに由来する。

アキノノゲシ
キク科のアキノノゲシ属は大形のものが多くほとんど無毛で花は舌状花のみ、総苞は筒形で幅が狭い。属名のLactucaのLacは乳の意味で 茎や葉を切ると白い乳液を出す事からという。
アキノノゲシの花は舌状花のみで、頭花は直径約2p、総苞は長さ約1.5pで総苞片は瓦状に重なり合い縁は黒紫色になる。写真では筒状の雄しべ の中から雌しべが飛び出している。
これからは写真右の白い冠毛に包まれた集合果が多くみられる。痩果は長さ約5oの扁平の楕円形で先のとがった部分につけた冠毛で風に運ばれる。

カナムグラ
カナムグラの赤くなった雌花が目立つようになった。果期に近くなると苞葉が赤くなるが、カナムグラの花や実の区別は結構難しい。
アキノウナギツカミやクコ、クマツヅラも息長く花を咲き継いでいる。今荒川河川敷に一番群生している外来種のコセンダングサもB区の一部 と鴨川縁に花をつけている。今年はレモンエゴマの花がいつの間にか終わってしまい今は分果をつけている。2〜3年前には群生していたサクラタデはA区の一部のみ とかなり少なくなった。
ノコンギクやコメナモミの花はだいぶ多くみられるようになってきてそろそろ盛りを迎えているようだ。
ノコンギク コメナモミ
シオン属のノコンギクの仲間は長い冠毛がある コメナモミの総苞片は繊毛が密生して粘る

ガビチョウ
オギの中からガビチョウの鳴き声が聞こえ目を凝らすとカラス大くらいの褐色の鳥影が見えた。とにかくシャッターを押した。すぐに下に隠れ てしまい1枚しか撮れなかった。
残念だったが仕方がないと諦めかけた時かなり先の観察路に飛んできた。今度こそと気ばかり焦ってもズームの中に入ってこない。場所を探し ていると柵の上に全身を現した。かなり大きい。でもどうしてもファインダーには映らない。グズグズしている内に飛び去ってしまった。
ガビチョウは普段はブッシュの中にいてナカナカ姿が見られない。採餌は地上でするのでその姿は自生地の周囲で見たことがある。でも今日 みたいに柵の上でハッキリ見たのは初めてで、嬉しくもあり残念至極だった。
ガビチョウ(画眉鳥、学名 Garrulax canorus)はスズメ目チメドリ科に分類される鳥。特定外来生物に指定されている。日本では、ペットと して輸入された個体がかご脱けにより定着した。日本国内では留鳥として生息しており、眼の周り及びその後方に眉状に伸びた白い紋様が特徴。

霜降(そうこう):2013年10月23日の霜降は曇天で、南方海上の台風27号と28号の影響であまりはっきりしない天候だった。今年は台風26号の後 も続けざまの台風で何か気候がおかしくなっているようだ。