二十四節気の小雪に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
桜草公園の桜が紅葉し、ノスリが空を舞っていました
2013年11月22日(金)
このところ毎日の晴天続き、2013年11月22日の小雪も穏やかに晴れ上がり絶好の秋日和で富士山も遠望できた。
桜草公園の桜が紅葉し、堤防から見渡すとサクラソウ自生地の銀色の穂波を囲むように紅葉が美しかった。
桜草公園の北側の横堤のノリ面は南に面しているので暖かくていつも花が咲くのは一番早い。今日もシロバナタンポポやノゲシ、
クコなどの花が見られた。
第2自生地の柵沿いの桜の紅葉はちょうど見ごろだった。
フト見上げた青空にノスリが悠々と大きく円を描いて飛んでいた。自生地でノスリを見るのは本当に久しぶりだった。
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大きく円を描きながら飛翔するノスリ |
時折下を見るようなノスリ |
あらためてノスリの名の由来をネットで調べてみると、野を擦るように飛びながらネズミなどの獲物を探すことから野擦りという
説と、韓国の猛禽類の名にはスリとつくものが多いことから、野にいるスリの意味で日本語と韓国語の合成説があるようだ。
空を円を描いて遊弋している姿は格好がいいがハヤブサやオオタカなどと違って野鳥などを捕えることはないので鷹狩には使えず
クソトビ(糞鳶)の異名があるなど、よく見られる猛禽類ということもあり、タカ科の鳥としてはあまりカッコ良くないようだ。
自生地ではオギはますます葉を落として青空に銀色の穂を伸ばしている。
観察路の左右のユウガギクはほとんどが小さな半球形の頭果に変わり、花は本当に少なくなった。
ツルマメや
ヤブツルアズキの黒くなった豆果は自生地の全域で
見られる。種子を飛ばし終わったのも多いが、ヤブツルアズキの細長い豆果はどうしても花とは結びつかない。
左は小豆の原種といわれるヤブツルアズキの細長い豆果と円内は花。
豆果は熟すと捩れて中の種子を飛ばす。
午後から第9回田島ケ原サクラソウ自生地管理計画策定委員会が開かれたので傍聴した。
「保存管理計画」の事務局案についての検討がなされたが、委員からは「単なる担当箇所としてではなく、国指定の
重要文化財を守る責務のあるさいたま市を代表する部署としての視点で立案すべき」という至極当然な、厳しい意見が述べられた。
結局予算の問題に行き着く。情けないが予算を取る力も無いし、とる気概もないのが本音なのだろう。
そしてもう一つ気になったのは、最初の頃は会議の冒頭から最終まで傍聴できたものが、だんだん範囲を狭めて今日は報告事項は
全てオフリミット。なぜ秘密にしなければいけないのか全く分からない事から締め出している。どうも「民は知らしむべからず、寄らしむべし」
の古いお役所体質に先祖返りしているようだ。
小雪(しょうせつ):2013年11月22日の小雪は穏やかに晴れ上がり絶好の秋日和だった。桜草公園の桜が紅葉し、穏やかな日和は
紅葉狩りにも絶好で人出がほとんど無いのが残念な気持ちにさえなった。