二十四節気の清明に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
青空が広がり、桜も満開で絶好のお花見日和
2014年4月5日(土)
2014年4月5日の清明は明るい青空が広がり、桜が満開で土曜日の事もあり桜草公園は若い家族連れで賑わった。
左上の写真はバス停付近の堤防上から自生地を俯瞰。桜は満開ですが、自生地はサクラソウのピンクの群落は見られないのが残念。
右上はD区奥の桜草公園側からさくら草橋方面を望む。この季節だけに新クリーンセンターの建設現場が遠望できます。
でも好天だったのはこの日のみで3日は終日雨、4日には15時頃から春の嵐で桜区では竜巻が発生、翌6日も気温が下がり一時雨の不安
定な天候で、まさに月に叢雲花に風だった。
自生地では圧倒的にノウルシが優勢で、一面の黄色に菜の花畑と思ったというツーリングの若者たちもいた。
あまりにノウルシの比率が高すぎる。直近の調査ではサクラソウの推定株数は107万株で48年前の調査開始時点と同水準まで落込ん
でいる。保存管理計画がやっと作成されたが、早急に実施されることが肝要だ。
今年は荒川彩湖公園に設置してある補完地のサクラソウが見事だった。2013年4月の測定では109,548個体が確認されているが、湿潤
な生育適地なので増え続けているようだ。
ただし、「使用される次世代の育苗個体は同花受粉の種子から生じたもので、将来は遺伝学上の変異が乏しくなり、環境変異や病虫害
への耐性が虚弱化することが予想されるので、あくまで暫定的な対応策に過ぎない。」(田島ケ原サクラソウ自生地保存管理計画策定報告書2014)としている。
正常な種子繁殖ができる環境づくりこそ喫緊の課題だ。
補完地は東西約50m、南北約25mの矩形で2000年に開設され、初年度2,000個体、2003年に9,666個体のサクラソウを移植した。
4月12日に補完地に行ってみた。一番いい時のような気がしたが、26日に行った時も十分鑑賞できた。ヨシは多いがノウルシやノカラマツ
そしてスイバが無いのがいいのかもしれない。
4月12日の補完地でのサクラソウの群生
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4裂サクラソウ |
5裂サクラソウ |
6裂サクラソウ |
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7裂サクラソウ |
7裂サクラソウ |
8裂サクラソウ |
サクラソウは変異が多いことで知られるが、遺伝的変異ではない裂片の違いも探してみると面白い。4月12日の補完地にはには4裂
から8裂まであった。
清明(せいめい):定気法では太陽黄経が15度の時。「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草と知れるなり」(暦便覧)。まさにそ
のような2014年4月5日の清明だった。