イヌヌマトラノオが花を開き始
めていた。
ノジトラノオらしきもあり、
ヌマトラノオらしきもあった。そして
オカトラノオに似た花穂もあった。サクラソウ科オカトラ
ノオ属は雑種を作りやすく、代表的なのはオカトラノオとヌマトラノオの雑種のイヌヌマトラノオだ。
左の写真は花穂の先が垂れて花付もよく、裂片も細くノジトラノオの特性を持っているが・・・。
ウマノスズクサが独特の花をつけ始めていて、どこかにジャコウアゲハの幼虫が居ないか目を凝らしてみたが、残念ながら見つから
なかった。近くでトモエソウが蕾を膨らませていた。
ヒルガオの花が見られるようになった。これから夏の乾燥し切った暑い日にもたくさんの花を咲かせるヒルガオだが、雨を含んだ花
は新鮮で美しかった。ノビルが自生地のアチコチで花を咲かせ、珠芽(むかご)をつけているのが見られた。
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ジャコウアゲハの食草のウマノスズクサ |
ヒルガオは雨の日の方が美しい |
雨が降り始めて慌てて戻る途中、秋ヶ瀬緑道橋のたもとで前から気になっていた木に花がついていた。何の木だかハッキリさせる
チャンスとばかり小さな花を接写した。
調べるといっても何を手掛かりにしたらいいのかも分からない。仕方なしに樹木図鑑の写真を見まくった。
どうやら見当をつけ再度写真を撮りに行った。葉に三行脈がくっきりとあって予想した木ではなかった。三行脈をキーワードにして
検索すると偶然ナツメがあった。
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ナツメの葉は三行脈がくっきりしているのが特徴 |
約5oのナツメの花に体長約12oのアシブトアブ |
花径5〜6oの小さな花はよく見ると面白い。花弁、萼片、雄しべとも5個、そして花弁はさじ形で小さく早落性、萼片は三角状
で大きく花弁のように見える。花盤が大きく5角形に見え、緑色の子房を中心に次第に膨らむようだ。そして花とともに蕾らしからぬ蕾も沢山付いている。
ナツメはクロウメモドキ科の落葉小高木。葉は互生し、長さ2〜4pの卵形で光沢があるが薄い。3脈が目立つ。6月ごろ、葉腋に淡
黄色の小さな花を数個開く。果実が食用や利尿強壮の薬用になる事から果実の方が注目される。
普通書かれる棗は漢名で、芽立ちが遅く初夏になってようやく芽を出すことから付けられた夏芽が名の由来。昭和16年に発表された
「あの子はたあれ」の童謡にも歌われている。
芒種(ぼうしゅ):6月5日頃で今年は6日。ノギ(芒、禾)のある穀物の種まきの時期と云われるが田植えは1ヶ 月くらい早まり、現代
では芒のある植物が花粉を盛んに飛ばす時期となっている。