二十四節気の白露に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
38年ぶりに白露と中秋が重なり、色々な現象が見られました
2014年9月8日(月)
今年は白露と中秋が38年ぶりに重なった珍しい年回りという。旧暦の8月15日の中秋は38年ごとに早くなるようだ。
それかあらぬか今朝は途中のカーブミラーが2ヶ所ともくもっていたのは、今年初めての経験だった。
自生地でも植物たちがいっぱいに露をまとっていて、観察路にはみ出したオギは露を落とすのがひと苦労だった。
センニンソウの花は花径
約2.5pで花弁はなく、4枚の萼片と多数の雄しべ、雌しべを持つ。同じクレマチス(センニンソウ)属のカザグルマの花径約10pで萼片8枚の豪華
さには及びもつかないが、こうして露をまとった姿はナカナカだ。
カラスウリの花は通常は夜に咲き、朝は日の出前に閉じてしまうがシーズンが終わり近くなると明るくなっても咲き残っ
ていることが多い。右の写真は6時33分に撮影したものだ。
一方で陽が昇って明るくならないと開かない花もある。アキノノゲシは日中にだけ咲く一日花だ。
この日はアチコチでヤブツルアズキの蕾が見られたが、花は一つも咲いていなかった。
両者とも8時半を回っても花開かなかったが、ヤブツルアズキは普通早朝から咲いているのに開かなかったのは不思議だっ
た。曇ってはいたがそう気温は低いとは思わないのに、そのあたりはかなり微妙なのかもしれない。
自生地ではセンニンソウとツルフジバカマ、キンミズヒキそしてツルマメが全域で花を咲かせて、コバギボウシは花と刮ハ
の両方が見られる。
ツルボ、メハジキ、
コカモメヅル、シロネは引き続きみられ、フジバカマとキクイモの花はかなり多くなった。そして一部でハマウツボ科の寄生植物の
ナンバンギセルが見られるようになり、これからが楽しみだ。
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ナンバンギセルは万葉集にもオモイグサで登場 |
バラ科のキンミズヒキは個々の花は色鮮やかだが |
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コカモメヅルはAPG分類体系ではキョウチクトウ科 |
キクイモは北アメリカ原産で戦後の救荒植物 |
河川敷のいつもの原野に行く途中の荒川土手で今年初めて
ヒガンバナが咲いているのを見た。草刈りが今日明日にも行われるので可哀想だが、早く咲き過ぎた。人里植物の宿命で仕方がないとあき
らめる他ない。
でも、10日に除草の後を見ると、転々とヒガンバナの株の刈った跡があった。残っている所を注意して見ると伸び放題
の草の中のアチコチでヒガンバナの花たちが見られた。今年は猛暑の影響で花期が早まりかなりの株が花を咲かせていたようだ。これからまた
伸び出てくるエネルギーがあればいいが、折角ヒガンバナの土手としていい時期を迎えていたのにどうなるか心配だ。
白露(はくろ):今年の白露は旧暦の8月15日で中秋と重なった。でも本当の満月は翌9日だという。処暑にしろ白露にしろ
今年は二十四節気がピッタリ季節を表している。大気が冷えて植物などの表面が冷やされ、露点になると空気中の水分が露を結ぶ現象が起きる。