二十四節気の大寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
新開小学校の生徒たちが課外授業で訪れました
2015年1月20日(火)
新開小学校の先生と4年生の生徒たち
今日は北風が強いとの天気予報だったが、自生地ではあまり強くなく、大寒とは思えない暖かな日和だった。
新開小学校の4年生が課外授業で、サクラソウ自生地を訪れ、燃やした灰が肥料となってサクラソウを咲かせるとの先生の
説明を聞きながら、スケッチしたりあれこれ観察していた。
そしていつもこの時期に自生地の小石を拾い片づけているSサンの経験に基づいた説明を興味深げに聞いていた。
(左上の写真)
毎年植物の芽が出る前に小石を拾っているSさんに声をかけられて、初めて作業をしたが、A区の駐車場側は小石を拾う
どころではなく、ほとんどが小石に覆われていた。Sさんの地道な努力を今更ながらに貴重に感じた。
もう一組はNHKの教養講座の公園めぐりのグループで、自生地の植物の案内板の前で講師の説明に耳を傾けたり、草焼き跡
の観察路を見て回っていた。(右上の写真)
この時期はいつもながらサクラソウ自生地が広く感じられる。石碑の横から昭和水門の全貌が見えるなどはこの時期だけだ。
南観察路の柵にはつる植物が絡まったままだったが、あまりつる植物が多くなるのは望ましくない。
草焼き後のこの日の自生地にはツグミがアチコチに飛来して、ツツーと走っては胸をそらす独特のポーズを繰り返して
いたが焼け跡には結構餌が豊富らしく、ムクドリやドバトの群れが来ていることも多い。
鴨川べりにトラフズクが居るというのを前から聞いていたが、場所が分からず今日はSさんに案内してもらった。
野鳥の会の人が2人いたが、いつも3羽はいるというトラフズクが一羽だけで、しかも笹の葉の陰に隠れているという。
親切な人で自身の望遠レンズで覗かせてくれて、対岸の肉眼では確認し難い対象を細かく教えてくれ、シャッターも押して
くれた。
ツグミ(鶫) ツグミ科の冬鳥
夏季にシベリア中部や南部で繁殖し、食性は雑食で、昆虫、果実など。
名の由来は日本に居る時は地鳴きで、せいぜい春先、渡去前に小声で自信なさげに囀る(ぐぜる)だけだからとの説がある。
トラフズク(虎斑木菟) フクロウ科トラフズク属
全長38cm。長く直立して先の尖った羽角が特徴。頭部から背面は灰褐色で褐色の縦縞があり、腹面には黒褐色の縦縞が入る。虹彩はオレンジ色。
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黄白色の眉斑が目立つツグミ |
この日のトラフズクは笹に隠れ横を向いていた |
旧志木街道の堤防(囲繞堤)の南ノリ面には12月からシロバナタンポポが咲いているが、ここに近い駐車場側の自生地も北風
が直接当たらないので早くから植物が芽を出す。ノウルシの赤い芽はもうアチコチに顔を出して春近しを告げていた。
囲繞堤(いぎょうてい) 荒川と荒川第一調節地を仕切る堤防
大寒(だいかん):2月3日の節分までの期間が暦上では一番寒い時期と言われるが、今年は比較的暖かな大寒で、新開小学校の
生徒達が課外授業で自生地を訪れ、賑やかだった。でも1月30日には雪が降り、最高気温が4度までしか上がらなかった。