二十四節気の啓蟄に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
春一番で咲くヒロハアマナが花開き始めました
2015年3月6日(金)
朝は雲が多く風が冷たい2015年3月6日の啓蟄だったが、昼頃には薄日が射して次第に暖かくなった。昨年は北風が強く身震い
するほどの寒さだったを思うと雲泥の差だった。
堤防から俯瞰したサクラソウ自生地は緑の部分が見えるようになり、植物たちが確実に生長している様子がうかがえた。
春一番に咲くヒロハアマナが花を開き始めていた。この花は晴天でないと花は開かないが、アチコチに白い蕾が紙片を散ら
したように見られた。
ヒロハアマナは10日か2週間くらいで一斉に花が無くなり、葉も初夏には消えてしまう典型的なスプリングエフェメラルで、
環境省レッドリストでは絶滅危惧II類(VU)だ。
このヒロハアマナは自生地では特異な存在で、元々は荒川には自生しない植物のようだ。開発などで絶滅寸前だった清瀬の
ヒロハアマナを何とか残したいと、山野草会の人達が奔走して1964年にここに保護してもらったようだ。
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早くも黄色の苞葉をつけているノウルシたち |
フキノトウとノウルシの赤い芽出したち |
去年はまだまったく見られなかった黄色い苞葉をつけたノウルシが一部で見られた。全体的にはまだ右上のような赤い芽出し
が圧倒的で、緑色に変わりつつあるのも多い。
気候的に寒く全てに遅かった去年よりは早く、平年並みのようだ。
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採餌中のダイサギ |
ホトケノザの白花 |
何を思案のツグミかな |
自生地から見下ろす鴨川ではダイサギが採餌中で、写真は丁度小魚をゲットした所だった。
第2駐車場の片隅には今年もホトケノザの白花が2〜3株見られた。通常の赤色とオオイヌノフグリと同じ所に生えている。
夕方から雨になるとの予報だったので、観察後に
キカラスウリの種子を蒔きに河川敷の原野に行った。
友人のSさんから頂戴したキカラスウリを何時何処に蒔くか色々考えていた。調べてみると種子からの発芽率は極めて悪いよ
うだし、何時蒔いたらいいのかも定かでは無かった。
果実を割ってみると果肉の水分が少なくなっていて種子をはがすのにかなり苦労をした。その代り種皮が剥がれて緑色の中身
が見えたのは芽のように感じ、何となく期待が膨らんだ。
取り敢えず、原野は3ヶ所、残りは家にも蒔いてみた。期待をもって見守っていこう。
啓蟄(けいちつ):「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」意で、「啓蟄」で「冬籠りの虫が這い出る」
(広辞苑)地中の虫が動き出す頃と言われるが、草花たちも目に見えて生長を始めていた。