二十四節気の立秋に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
コバギボウシが全域で花を咲かせています
2015年8月8日(土)
立秋の朝の外の空気は少し爽やかだった。連日の猛暑もこの2〜3日は朝夕は少ししのぎ易い。昼間も空は薄雲に覆われ昨日まで
の強烈な日差しが無く時折吹く風は一陣の涼風だ。
2015年の立秋は8月8日で2011年以来4年振りだ。天文学的には太陽黄経が135度になった瞬間で正確には15時01分だという。
現在の自生地の主役は
コバギボウシ。
全域で花を付けていたが一日花なので咲き終わった花も多く、何となく盛りが過ぎた感じもした。
ヒルガオが元気で、センニンソウやユウガギク、キンミズヒキの花も見られ、
ノカンゾウは割れて種子が見える刮ハもあった。
従来はコバギボウシもノカンゾウも同じユリ科だったが、DNA情報を基にしたAPG分類体系ではコバギボウシはキジカクシ科、
ノカンゾウはワスレグサ科に移されている。
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センニンソウ |
ノカンゾウの刮ハと種子 |
6時15分に自生地について最初に出会ったのはヒラヒラ舞っていたジャコウアゲハだった。前回大量発生の予兆を感じたが、
今日はオスメス入り乱れて飛んでいた。
ハンノキの下のウマノスズクサは跡形も無く、メスが産卵のためアチコチ低く飛んでいたが、この近辺でウマノスズクサを
見つけるのは至難の業で、いくら待っても静止できる所は無かった。
オスは途中で止まっているのを撮れたが、メスはもう諦めて帰りかけた中央観察路の最終出口近くでやっと産卵するのを見つ
けた。
樹液に集まる虫を撮りたかったが、カブトムシやクワガタは見られず、カナブンとスズメバチそしてサトキマダラヒカゲ、
コムラサキの2種の蝶くらいで、いつものメンバーだけだった。
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ジャコウアゲハの雄は低く飛んでも静止はせず、ようやくカラスウリに巻き付かれたオギの葉に止まった。
3匹のサトキマダラヒカゲは根元近くの樹液で動かず、コムラサキはカナブンと樹液を分けあっていた。 |
桜草公園ではキョウチクトウが赤い花をいっぱいに付けていた。この木は被爆後の広島でいち早く花を咲かせ、復興のシンボル
として広島市の花に指定されている。
キョウチクトウは横長の丸い樹冠を作り、葉は普通3個づつ輪生する
夾竹桃の名の由来は葉がタケに似て、花がモモに似ていることから。
枝先に集散花序を出し次々に花を開き、花冠は
直径4〜5センチの高杯形で上部は5裂して平開する。白花は一重咲き、桃色は八重咲きが多いという。
インド原産で中国経由で江戸時代に渡来し、現在は乾燥や大気汚染にに強い木として街路樹などに利用される事が多い常緑低木
。但し、葉、花などすべてに毒性が強く、枝をハシ代わりに使って中毒したり、葉が牧草の飼料に少し混入しただけで牛が死亡した例もあるので
要注意だ。
日本では挿し木で繁殖したクローンが多く結実する事は少ないという。
立秋(りっしゅう):今年は2011年以来4年ぶりの8月8日。一口に立秋というが、天文学的には太陽黄経が135度になった瞬間で
15時01分、日単位では8月8日で、二十四節気では8月23日の処暑の前日までの15日間という。