二十四節気の大寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

サクラソウ自生地は一面の雪景色です

2016年1月21日(木)

2016年1月21日の大寒の自生地は一面の雪原だった。遠くには青い山並みにひときわ高く富士山が雪化粧した姿を見せていた。
13日に予定していた草焼きは前日の午前中の雨と当日の降霜に加えまったくの無風状態だったので、アチコチ点火しても立ち枯れた ヨシに燃え広がらず、中止。今日再度実施する予定だったが、18日の雪により今シーズンは刈り取りに変更になった。
遠くの山並みと雪化粧した富士山
すっかり雪が解けた横堤の上に雪化粧した富士山が遠望できます
桜草公園入口
一面の雪原の自生地
桜草公園の門は開かずの扉だ。年に一回さくら草まつりの時だけに開門する。
通常は交差点の角に面していて危ないので開けないという。信号の工夫で安全にできると思うが、どうなのだろう。
この門を使っていないのでこの下の大きな駐車場がほとんど使われていない。サクラソウ自生地の北側の駐車場スペースを浅い池 として自生地の乾燥化を防ぐというのはもう20年前からの保存計画に提案されている。どうしたらここを池にできるのか真剣に検討する必要がありそうだ。

マヒワ
シロハラ モズ
雪原にはマヒワが3〜4羽採餌に来ていた。そろそろ食べ物が不足してくる時期で小鳥たちは食べ物探しに一生懸命だ。
いつもは地上で食べ物探する事が多いシロハラが樹上に飛んできて、しばらく周囲を見回していた。
ハンノキに飛んできたモズも何やら真剣に雪の上を見つめていた。
マヒワ:アトリ科の冬鳥、全長約12pでスズメより一回り小さい。2本の黄色い翼帯。オスの頭は黒色、胸は黄色。メスの頭は緑黄色。
シロハラ:ツグミ科の冬鳥。林床の下生えが茂ったところでよく見られ、地上を跳ね歩きながら落ち葉の下の昆虫やミミズを食べる。ツグミやアカ ハラに似て腹が白っぽい。
モズ:小型の猛禽類。黒い過眼線(メスは褐色)と、長めの尾を回すように振るのが特徴。

オオバン
来る途中の鴻沼川に今シーズンはオオバンが20羽くらいの群れできている。
少し上流にはカワセミが住み着いているようで、見られる事が多い。
カワセミ
オオバンはそんなに珍しくないと思ったが、埼玉県では「絶滅危惧IA類」に指定されている。最近近くの白幡沼でも見た気もしたが、少し小型 で額板が赤いバンの記憶違いだったようだ。
増えているところもあるようだが、水辺の変化の激しい埼玉県では減少傾向にあるのだろう。
オオバン:クイナ科の留鳥または漂鳥。全長約39pでバンより大きいのが名の由来。生息環境はバンとほぼ同じだがより広い所を好む というのに、鴻沼川に来ているのはチョット不思議だ。

一面雪に覆われている自生地でも土がむき出しになっている所では確実に植物が芽生えている。特に ノウルシはいち早く芽生えているのは例年の事だが、 サクラソウが待ち遠しい。
ミゾコウジュも見られたが、場所は 限られ乾燥化が進んでいる自生地では年々少なくなっているのは気がかりだ。
ノウルシ ミゾコウジュ
ノウルシはもうアチコチで赤い芽をだしています 乾燥化で自生地では少なくなっているミゾコウジュ

大寒の自生地模様はさいたま市市民活動サポートセンター田島ケ原サクラソウ自生地を守る会のホームページ からもご覧いただけます。

大寒(だいかん):大寒の卵を食べると子供は健康になり、大人は金運がよくなるとの言い伝えがあるようだ。養鶏が発達した現代と違い、 寒い時には鶏があまり卵を産まなかったのがそのいわれの始まりのようだが、健康についてはあながち否定できまい。 2016年1月25日作成