二十四節気の清明に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

桜が見ごろでサクラソウと両方の花見が楽しめます

2016年4月4日(月)

さくらそう水門を望む
サクラ
今年の桜草公園の桜の見頃は前日の3日の日曜日から10日くらいまでで、後半はサクラソウの見頃とも重なった。 左はサクラソウ自生地のカメラポイント、サクラソウのピンクが毎年小さくなる気がする。 4月3日撮影
清明の4月4日は夜から激しい雨、6時40分頃には豪雨予報も出され、午前中の現地活動は11日目にして初めて中止だった。しかし ながらお昼過ぎには薄日が射して曇の天候に変わった。
シロバナサクラソウ
自生地ではノウルシの勢力は強いものの、サクラソウのピンクの塊がアチコチに見られるようになった。でも、昨夜の雨で大半が 下を向いてしまい、傷ついた花びらも多かった。春に先がけて咲くのに風雨には弱いデリケートな花だ。
昭和水門を望む
サクラソウ情報の青木さんがタジマシロの蕾を教えてくれた。
あんな小さな蕾を見つける目と執念には驚かされる。田島ケ原サクラソウ自生地が好きでたまらないのだろう。いち早く見つけて、 来た人に紹介するのが無上の楽しみのようだ。

ミツバツチグリやヒキノカサの花も見られ、ノジスミレ、ツボスミレ、ジロボウエンゴサクなどの観察路に咲く花たちも雨で生気 を取り戻しているようだ。
今シーズンはヒロハハナヤスリが多く見られる。シダ植物で、これ以上大きくはならず他の植物に覆われない内に胞子を飛ばして 消える典型的なスプリングエフェメラル。でも、コヒロハハナヤスリは秋まで2〜3回新葉を一本づつ生じるという。
コヒロハハナヤスリ シロバナタンポポ
コヒロハハナヤスリの葉柄は根茎の先端から生ずる シロバナタンポポがB区に多く見られた

4月初め頃から桜草公園の正門付近に真黒な体長1,5pくらいのハチのような虫が群舞し始めた。数が多いので飛んでいる中に入っ てしまう事もあるが、別に刺されたりはしない。
でも、黒くて素早いだけに不気味であまり気持ちのいいものではない。
調べてみるとケバエ科のハエの一種で、圧倒的に多いオスがメスを求めて飛び回っているようだ。
オスは全身真っ黒だが、メスの胸部は鮮やかな朱色で、頭部が小さく雌雄の区別は明瞭だ。
オスに比べてメスの頭部が小さいのはケバエの特徴という。
メスアカケバエ♂ メスアカケバエ♀
メスアカケバエの♂ メスアカケバエの♀

清明の自生地模様はさいたま市市民活動サポートセンター田島ケ原サクラソウ自生地を守る会の ホームページからもご覧いただけます。

清明(せいめい):二十四節気の第5節、春分から十五日目で、太陽暦の四月五日ごろ。万物に清新の気がみなぎる時節と言われる。  2016年5月31日作成