左はマメ科のレンリソウ。連理とは男女の深い契りの譬えで、小葉がきれいに対生しているのが名の由来。花は約2pで
スイートピーに似る。埼玉カテゴリーの絶滅危惧TB類(EN)だが全国ではランクは無い。
2016年の立夏は5月5日で、こどもの日と同日。気温は27℃まで上がり文字通りの夏日。真夏のような太陽が降り注ぎ、オオ
ヨシキリが樹上で囀り、コゲラが忙しく動き回っていた。
オギなどが腰の高さくらいになり、ヨシは高く伸び始めた。花は
レンリソウと
チョウジソウが見られ、
ハナウドがかなり増えて白い傘を広げていた。その
白い花にはコアオハナムグリが群がっていたのはいつもの事だ。
トダスゲの果胞が大きくなり、重なって付くさまは粟菅の別名通りだ。地味な植物だが、希少種のランクはサクラソウ自生地一の
絶滅危惧TA類(CR)の貴重な植物だ。
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戸田に生えていたが一時絶滅したトダスゲ |
セリ科のハナウドは外側の花が大きい |
自生地でもヒメジョオンが多く見られる。元々は観賞用として移入されたが、その繁殖力の旺盛さから要注意外来生物に指定
されている。駆除がしにくく厄介な雑草となっている。
サクラソウはすっかり隠されてしまい、第一次指定地ではほとんど見られなかった。第二次指定地や補完地にはまだ花が見
られ、刮ハが多く付いていたがほとんどが同花受粉なのだろうか。
補完地はすっかりオギやヨシが伸び出していた。周囲の枯れヨシ原とハッキリ区別できるのは刈り取りしたからだろう。
5月8日に久しく行っていない河川敷の原野に行こうと、道場5丁目の田んぼの中の一本道を自転車で走っていた。
耕作放棄地が増えたなど思いながら何気なく荒地を見ると何と何とサワトラノオらしきが見えた。
半信半疑で荒れ地に入るとまさしく
サワトラノオだった。2006〜07の2年間、観察できたのは隣の休耕田だった。2008年も
期待していたら水田に戻ってしまい、その後は今年まで全く見つからなかった。
周辺のあぜ道や水路際、休耕田などを探したが、杳として姿がなかった。
いつの間にか諦め、忘れていた絶滅危惧TB類(EN)が突如として現れた。あちこち歩いてみると10株くらいはあった。
上尾道路予定地がサワトラノオの群生地を横切るというので問題になったが、移植はかなり難しいようであまりうまくはい
っていないようだ。
ブログ「フグさんの雑記帳」の
9年振りにサワトラノオに出会いましたもご覧ください。
立夏の自生地模様は
さいたま市市民活動サポートセンターの
田島ケ原サクラソウ自生地を守る会のホームページ
からもご覧いただけます。
立夏(りっか):2016年5月5日の立夏は気温が27℃まで上がり文字通りの夏日で、真夏のような太陽が降り注いだ。常連のオオ
ヨシキリが樹上で囀り、珍しくコゲラが見られ、忙しく動き回っていた。 2016年6月13日作成