二十四節気の芒種に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
キンポウゲ科のノカラマツが花を付けています
2016年6月5日(日)
気象庁は5日、関東甲信地方が梅雨入りしたとみられると発表した。平年より3日早く、昨年より2日遅いという。
降水量は、6月がほぼ平年並みで、7月は平年並みか多いと見込まれているとの事だったが、16日には利根川水系の貯水率
が平年の半分以下に落ち込んでいる事から10%の取水制限を発表した。
朝方の雨は9時頃には止んだが、その後も雲の多い空模様だった。でも、時折薄日も射して雨の心配は全く無かった。
自生地は全域でノカラマツが花らしくない花を付け、先端を垂らした白い花穂のオカトラノオ属の花が多く見られるよう
になり、ヤブジラミの傘型の花序も多く見られる。
公園や街路の植え込みではビヨウヤナギやキンシバイの黄色い花が多く見られるが、おなじオトギリソウ科のトモエソウ
はやっと蕾を持っただけで花期は前2種に比べて遅い。
左はキンポウゲ科のノカラマツ。環境省の2012年の見直しで埼玉カテゴリーと同じ絶滅危惧U類(VU)に希少種ランクが
アップした。
円内は花のアップ。普通花は多くの雄しべと4本の雌しべだけで、花弁は無く萼は早落性だが、この花はまだ萼が見られる。
今年もオカトラノオ属の花の季節がやってきた。この花がサクラソウ科というのには何となく違和感を覚え、自然交雑種
のイヌヌマトラノオというのも素直に受け入れるには抵抗がある。
サクラソウ、アマドコロは実りの時期だ。
サクラソウ自生地と桜草公園とは管轄も違うし従業員も違って、色々行き違うことも多いが、最近はお互いを尊重して境界
の除草は話し合いで進めているようだ。
公園との緩衝地帯の手入れが行き届いて、オギやヨシが高く伸びても荒れている感じはまったく無い。伸び放題だった
ヤブジラミやマメグンバイナズナなどもいい管理下に置かれている。
芒種(ぼうしゅ):昔は稲を植える時期だったが、田植えは一ヶ月ほど早まり、現代はイタリアン・ライグラスの名で牧草
として明治時代に輸入され、野生化しているネズミムギなどのイネ科の植物の花粉に悩まされる季節だ。 2016年6月19日作成