二十四節気の夏至に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

18時過ぎでもさくらそう水門が陽に輝いていました

2016年6月21日(火)

オカトラノオ属
ハナグモ
オカトラノオ属の花はさすがに少なくなっているが、まだまだハナグモなど多くの虫が訪れている。 でも花穂のたたずまいはやはり雑種という感じが強くなって、純粋種の潔さが感じられない気がする。
朝から小雨で関東は昼頃には止む予報だったが、九州は大雨で地震で痛めつけられた熊本の雨量が特に 多いのは悲惨だ。
夏至のさいたま市の日の入りは19時01分。遅く行った自生地では、18時頃になっても真昼の陽射しが さくらそう水門などを明るく照らし出していた。15日には少しだけ見えた特別天然記念物石碑はオギに覆われてしまった。
中央観察路を入ってすぐにホオズキの花が見られ、相変わらずオカトラノオ属の白い花穂は多いが形は 様々になってきた。
トモエソウは夕方だったこともあり、すがれた花が多かったが、一日花のノカンゾウは咲き始めだから だろうか元気な花が多かった。ヤブジラミの白い傘型の花序は相変わらず多く、オニユリの蕾はまだ固かった。

ハンゲショウ
夏至から11日目の半夏生の前後に多く見られるドクダミ科のハンゲショウが、そろそろ葉を白くし始め ていた。
ノカンゾウ
ノカンゾウにカラスウリが巻き付いています

一番日の長い夏至には生き物たちもそれぞれに生命を謳歌していた。
鮮やかなピンクの蕾を今にも開きそうなママコノシリヌグイにレンズを向けたら、小さなカメムシが 生命の営みの最中で、すぐ近くには生まれたばかりのような幼虫がいた。
ママコノシリヌグイ
トモエソウ ホオジロ
トモエソウ ホオジロ
トモエソウは多くの雄しべを立てて長時間虫を呼び、ホオジロは低い囲いの上に居たのが、いつもの 電線に戻り、いつまでも明るい陽を訝しむかのようだった。

夏至(げし):定気法では太陽黄経が90度の時で6月21日頃。天文学ではその瞬間を夏至とし、その日を 夏至日と呼ぶという。 2016年7月7日作成