二十四節気の立秋に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
コバギボウシはユリ科からキジカクシ科に変更です
2016年8月7日(日)
立秋の自生地はコバギボウシが一番の盛りで、朝早かったのでコカモヅルも全開に近かった。
コバギボウシ(小葉擬宝珠)はキジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草。従来の
新エングラー体系及びクロンキスト体系ではギボウシ属はユリ科(Liliaceae)だったが、遺伝子に基づくAPG植物分類体系第V版ではキジカクシ
科に分類された。
※コカモメヅルは従来ガガイモ科だったがAPG分類体系ではガガイモ科はキョウチクトウ科に含められた。
8月7日の立秋は日本列島は猛烈な暑さで観測地点の80%が真夏日を記録したと報じていた。現地時間5日に開幕したリオ
オリンピック報道と夏の高校野球初日が重なってまさに盛夏の盛り上がりだった。
アブラゼミが羽化の季節を迎えアチコチで生まれたてが飛び交っていた。私の気配にビックリして急に飛び立ったアブラ
ゼミが鋭い鳴き声と共にすぐ近くで翅をバタバタさせている。慌ててクモの巣に引っ掛かったらしい。必死にもがいていたがしばらくすると
脱出できた。私のせいではないと思いつつも、やはりホッとした。
朝5時45分に自生地に着いたので、一日花の
オトギリソウ、
アゼオトギリも多くの花を
開いていた。
これだけの花が見られたのは久しぶりだったのでオトギリソウ属の両種の比較をしてみた。
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オトギリソウは茎先の集散花序に5弁花をつける |
アゼオトギリの花序は少数の花からなり、茎や枝の先に付く |
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オトギリソウの葉は対生し基部は茎を抱く |
アゼオトギリは葉柄が殆どなくわずかに茎を抱く |
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オトギリソウの葉裏は黒い小さな黒点(油点)が多くみられ、アゼオトギリには白点(明点)が見られ葉縁には黒点が並ぶ |
その言われから弟切草という特殊な名前なので覚えやすいが、主に晴れた日の午前中に花を咲かせる一日花で気難しい面
がある。アゼオトギリは環境省の絶滅危惧TB類(EN)に指定されている。
スズメウリの葉はアチコチ
で見られ今年は多そうだと思ったが、花は左の一花だけだった。
カラスウリの花はまだ見られるものの、大きな
果実が見られ、果実の季節を迎えている。
カラスウリは白いレース状の花を夜開く。美しい花を見るには夜でなければダメだ。それに対しスズメウリは昼間から花
を開く。小さな可愛い白い花だが、ムーンストーンのように輝く熟した実が魅力的だ。
去年は4〜5株芽を出し突如として消えてしまった我が家の
キカラスウリは今年は違うところに一茎芽を出
した。種子からなのでまだ小さくスズメウリの葉と同じくらいの大きさしかないが日の当たる所目指してハナキリンに絡んでいる。
立秋(りっしゅう):2016年の立秋はまったく秋のかけらも無かった。猛暑が列島を支配し、リオオリンピックの開会式や
高校野球の開幕がテレビを席巻して国民の熱狂をいやが上にも高めていた。 2016年9月4日作成