二十四節気の冬至に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

ハンノキは尾状の雄花序を盛大に付けています

2016年12月21日(水)

2016年の12月第4週は週初めから暖かい日が続き、冬至の21日も4日連続の11月中旬の気温で、自生地を歩いていても汗ばむ ほどだった。
見上げたハンノキ
今日の日の出は06時48分、日の入りは16時32分でいわゆる昼間は9時間44分だ。
ハンノキ
左の写真は上の写真のハンノキを下から見上げた風景。
現在第一次指定地には指定地内に4本、鴨川沿いに2本のハンノキがある が、写真はA区とC区の間の観察路に生育している木だ。まっすぐに伸びて樹形はいいが花穂の付き方などは遅い傾向がある。

ハンノキの花序
ハンノキ(榛の木) 学名Alnus japonica
別名ハリノキは開墾の意の古語「墾(はり)」から。日本では全国 に分布する。カバノキ科の落葉高木で低湿地や地下水位の高い所に生える。樹皮は紫褐色で不規則に浅い割れ目があってはがれる。雌雄同株で雄花序は前年 枝の枝先に散房状に下垂する。雌花序は3〜4oの松笠状で雄花序の下に付く。球果に付く小さな堅果は果鱗の内側に付く。堅果には翼があり風に飛ばされる が、果鱗は果軸に残る。根に根粒ができて窒素固定を行い、やせた土地でも育つ。
果穂や樹皮にはタンニンが含まれ染料として利用される。 ミドリシジミの食草

今年の草焼きが立ち枯れヨシやオギにはどうしても燃え広がらなかった経験から、来年1月11日の草焼きは刈り倒して行うになって 今回は全域で刈り取りが終了していた。
荒木先生の指導のもと5人の埼大生が4日間くらいで刈り取りを行ったようだ。
自生地
刈り取りされた自生地
前回12月7日に見た試験的に刈られた所は地上から50pくらいの所で低すぎるように感じたが、今回は1メートル以上の所で刈られてい て、より大変だったと思う。埼大生たちに感謝するとともに、、新年明けてから雪が降ったり雨にならない事を祈りたい。

センニンソウ
自生地のもの皆枯れ色の景色の中でひとり緑の葉を茂らせているのは センニンソウだ。フェンスに絡まり所々で緑色の領域を作っている。
それでも夏の時期より葉の付き方が少ないので観察するにはいいチャンスだ。葉が対生し、柄は長く、3〜7の小葉が奇数羽状複葉に 付いているのがよく分かる。
スズメウリの果実も少なくなり、コカモメヅルもほとんど種子を飛ばし終わっていた。

昼は暖かくて冬至らしさは無かったが17時過ぎに雨戸を閉める時にはもう宵の明星が澄んだ光を放っていて、23時頃門を閉めに行った 時には夜空に明るい星が5〜6個輝いていた。
スズメウリ コカモメヅル
刈り取りで見られなくなったスズメウリ コカモメヅルも旅立ちはほぼ終わっていた

冬至(とうじ):翌日の22日から危篤状態の義母を見舞いに長崎に滞在した。サポセンの守る会のレポートは長崎で作成。インターネッ トの環境が無く戸惑ったが甥っ子の支援でどうやらアップできた。 2017年2月10日作成