二十四節気の大寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
大寒は文字通り寒さの厳しい一日でした
2017年1月20日(金)
自生地は18日の草焼きで一面の黒い世界だった。今年はオギやヨシは刈り倒して草焼きしたため、燃え残りが少なく、きれいな広がり
だった。
上は刈り取りをした彩湖近くの補完地
自生地ではドバトやムクドリは群を作って餌をついばんでいた。ツグミや小さなタヒバリは1羽づつで焼け跡がちょうど保護色になっ
ていた。
さいたま市市民活動サポートセンターの田島ケ原サクラソウ自生地を守る会のホームページを2011年10月3日から開設。2012年5月5日の
立夏から二十四節気毎にレポートしている。この5年近くは守る会を先に作成し、こちらはより幅広く後追いしている形だ。
守る会の大寒のレポートをアップしたところ、タヒバリをマヒワと誤記しているとの指摘を頂いた。調べてみると去年は正真正銘
のマヒワだったが、2014年1月20日は今回と同じ誤記をしていた。本日訂正したのでお知らせ頂いた方に感謝申し上げる。
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胸の黒帯が特徴のタヒバリ 2017年1月20日 |
2本の黄色い翼帯が特徴のマヒワ2016年1月21日 |
タヒバリ(田雲雀、Anthus spinoletta)はスズメ目セキレイ科の冬鳥で本州以南の各地で普通に見られる。上面がオリーブ褐色
で下面はくすんだ白色。顎線は黒くて太い。胸から脇に暗褐色の斑紋がある。胸の黒帯が特徴。他のセキレイ類とは異なり、尾を左右に振る。雌雄
同色。
マヒワ(真鶸、Carduelis spinus)はスズメ目アトリ科カワラヒワ属の冬鳥。全長約12pでスズメより一回り小さい。2本の黄色い翼帯。オスの頭
は黒色、胸は黄色。メスの頭は緑黄色。
柵際の燃え残しの部分には一部に
ノウルシや
アマナの芽生えが見られた。
黒こげの焼け跡の各所にはモグラ塚が盛大に見られた。東日本に多く生息するアズマモグラだろうが、根の浅いサクラソウにとっては
好ましい客ではない。
トンネルの奥に、広葉樹の落ち葉を集めた径が約40cm、高さが約36cmになるボール状の巣を作り繁殖するといい、主に春に1回に2〜
6匹の幼獣を産む。寿命は約3年のようだ。
風はほとんどなかったが、陽射しは全く無く、1時間もすると指先がかじかむほどだった。
そろそろ帰ろうと自転車を走らせたら自生地から小鳥が飛び出して桜の木にとまった。どうせ逃げるだろうと思ったが、以外に留ま
っていてくれた。
「寒い中ご苦労様。私でよかったら存分に写して下さい」と言っているかのようなアオジだった。
公園樹のトベラは種子を運ばれ、乾燥した殻だけが残って奇妙な花のようでした。
大寒(だいかん):将に文字通りの寒い大寒だったが、その後は寒気と暖気が交互やってきている。そしてさいたま市はズ〜と雨が無く
乾燥し切っている。サクラソウ自生地には早く雨が欲しい。 2017年2月1日作成