二十四節気の啓蟄に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

自生地は緑が多くなり春近しを実感しました

2017年3月5日(日)

今年の啓蟄は日曜日に加え、最高気温は16.1℃まで上がり4月上旬並みの暖かさだった。桜草公園の駐車場はほぼ満車の盛況だった。
日本気象協会の昨日の桜の開花予想は東京都心は3月22日、満開は31日とかなり早まっていたが、さいたま市の開花は25日で平年より1日 早く、昨年より3日遅いようだ。
バス停付近から俯瞰した自生地は大部分の所で緑色が多くなり春の息吹が感じられ始めた。
自生地
緑色の部分は大半が生長の早いノウルシ、ノカンゾウ、ノビル、アマナなどの群生
アマナと水門
陽の光と暖かさが無いと開かないアマナがまだ早い事があり全開ではなかったが、花を楽しむには十分だった。
ノウルシ
上の写真の手前はノウルシの群生で、先の黒の林立はヨシなどの燃え残り。遠くにさくらそう水門を望む。
左の写真のアマナは半開 の状態。遠方の白はアマの花たち。

サクラソウの花芽
サクラソウ花芽 サクラソウ花芽
今日は花芽をつけたサクラソウが見られるかなと思ったが残念ながら補完地でしか見られなかった。
3枚の写真はいずれも補完地で花芽を付けていたサクラソウ。
晴れ間がのぞいたお蔭でE区では自生地で一番に花を咲かせる ヒロハアマナが多く花開いていた。でもいつものことながら観察路からかなり遠くて花は殆どが後ろ向きなのが残念だった。
ヒロハノアマナ
シロバナタンポポ
この日には6〜7輪見られた シロバナタンポポは日本の在来種。西にいくほど多くなり、九州では場所によってはタンポポは白という所もあるようだ。
ヒロハノアマナは一週間遅れの12日は青空が広がり穏やかな天候だったので満開の盛況だった。
満開のヒロハノアマナ

今、自生地で若草色の群落を作っているのは ノカンゾウだ。花を咲かせるのは6月頃からなのにいつも芽生えは早く、この時期にはきれいな若葉を伸ばしている。
従来の新エングラー体系やクロンキスト体系ではユリ科に分類されていたノカンゾウは遺伝子解析による分類体系のAPG分類ではススキノ 科なので要注意だ。
ノウルシ3代
ノカンゾウ
左の写真は3段階の生長過程のノウルシが一ヶ所に集まっていて面白かった。上はノカンゾウの群落だ。この段階ではヤブカンゾウとの 区別は難しいが、自生地では99%がノカンゾウなので間違いない。
ムクドリが多く見られ、先日来のアリスイやコミミズク目当ての鳥見の人も多かった。

啓蟄(けいちつ):啓蟄とは虫が冬眠から覚めて活動を始める頃。でも実際に虫が活動を始めるのは日平均気温が10℃を超えるように なってからで東京では3月下旬ころという。啓は「ひらく」、蟄は「土中で冬ごもりをしている虫」の事。このレポートは辛うじて春分の前日に作成。  2017年3月19日作成