二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
処暑から暑さが戻る今年の夏は異常です
2017年8月23日(水)
2017年の処暑は久し振りの青空だった。朝陽を背に自転車を走らせると自分の影が長く伸びているのが懐かしかった。
東京の連続降雨記録は昨22日で途切れたようだが、処暑の今日から猛暑復活という。
20日には中央付近は冠水していたが、今日は一部が少しぬかっている程度だった。ジャコウアゲハが産卵場所を求めて飛んでいたが、
今日はウマノスズクサの葉に卵が3個見られた。
左はアゼオトギリとミズタマソウの花。アカバナ科の水玉草は花径3ミリと小さく花弁の先は2裂する。萼は花弁の2倍くらいあり、
反り返る。
いよいよ
センニンソウが多くの花を咲かせ
て観察路の柵の上に白い塊を作っていた。
コバギボウシが相変わらず花の盛りで、クマバチやイチモンジセセリが蜜を求めて忙しく飛び回っていた。
クマバチは体が大きいので花筒に潜り込めないのでしょう。根元に穴を開けて蜜を吸う盗蜜専門です。
鴨川べりのクヌギではキタテハとスズメバチが少なくなった樹液を仲良く懸命に吸っていた。
ツユクサのコバルトブルーの花が多くなり、ヒルガオ、ユウガギク、キンミズヒキ、ノブドウ、ヘクソカズラなどが全域で見られる。
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ツユクサはツユクサ科の一年草。別名ボウシバナ |
ノブドウはブドウ科のつる性落葉低木 |
ツユクサの下部の茎は地を這ってよく分枝
し、節から根を出して増える。雄しべは長く伸び出した2本のみが花粉を出す完全雄しべで、花の根元の鮮やかな雄しべは花粉を出さない仮雄しべで中間の
雄しべは少し花粉を出す。
ノブドウの花は花弁5、雄しべ5で杯型の花盤
が蜜を出す。同じブドウ科のヤブガラシは花弁4の雄しべ4.でどちらも早落性。
B区の一番公園よりのブッシュにソクズが大きな集散花序に白い花を咲かせていた。木本のニワトコによく似る事からクサニワトコの別名
がある。
花序は上面が平らで3〜4ミリの小さな花は蜜を分泌せず、所々に黄色い杯状の密壺をつける。
ソクズは従来の分類ではスイカズラ科ニワトコ属だったが、APG分類体系ではニワトコ属がレンプクソウ科に移されている。
第6回桜区サクラソウ写真展が桜区役所1階の展示場で8月21日から30日まで26日を除く9日間開催された。
一般に写真展というとパソコンを使ったり、色々技巧を施された作品が多いが、この展覧会はカメラで写し撮ったままの作品展で、サク
ラソウに相応しく好感が持てる。
田島ケ原サクラソウ自生地を守る会からも2人の作品が入選し、お孫さんの中学2年生がアンダー25の部で優秀賞に輝いた。
処暑(しょしょ):本来処暑の頃からようやく涼しさが感じ始められるというが、異常気象の今年は今日から真夏日が続くという予報だ。
東京の連続降雨記録は昨22日で途切れたようだが、毎日どんよりした空模様が続き8月の日照時間は平年の半分くらいのようだ。 2017年9月1日作成