二十四節気の大暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
オレンジ色のオニユリの花咲くサクラソウ自生地
2018年7月23日(月)
2018年大暑の今日13時30分に東京都が観測史上初の40℃越えを記録し、15時には熊谷で41.1℃の観測史上最高気温を記録したという。
「気温は風通しや日当たりの良い芝生の上1.5mの位置で観測することを標準としている」(気象庁)というから街中では普通に44〜5℃には
なっている異常な暑さだ。
連日熱中症の死者が出ている異常気温なので、今朝は涼しいうちにと思い自生地には5時半過ぎに着いた。
中央観察路を入ってすぐ、久しぶりにウマノスズクサの花を見つけた。両側にはユウガギクやオカトラノオ属の白い花も見られる中、オレ
ンジ色の大きなオニユリの花が鮮やかだった。
盛りは少し過ぎた花もあったが、咲き乱れた花々は「愉快」「華麗」「陽気」などの花言葉そのものだった。
アカバナ科の
ミズタマソウが多く見られた。
いつもより早い感じだったが、
アゼオトギリなどと一緒に花を
咲かせていた。
オトギリソウも花盛りで多くの株が花を付
けていた。トモエソウは果実の季節になり、オトギリソウとアゼオトギリが花の季節だ。
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ミズタマソウ(水玉草) |
アゼオトギリ(畔弟切) |
鴨川の雑木の方から何やら大きな虫が飛んできた。すぐ近くの草むらにとまったのを見るとカブトムシだった。カブトムシは体が重いせい
かあまり飛んでいるのは見た事が無い。着地も何となく不器用でやっとしがみ付いた感じだった。
キジカクシ科のコバギボウシは、繁殖力が強く、葉が大きくて周囲をびっしり覆い隠してしまうので、サクラソウの光合成に悪影響を与え
る元凶のようだ。
天然記念物に指定されて98年になる自生地は外来種だけでなくあまりに繁殖力が強い植物は規制しないと自生地がトンドン変化して行って
しまう。これこそ自生地の難しさなのだろう。
きれいな緑色の複眼の虻を見つけた。アオメアブと言うムシヒキアブ科の虻で大形の昆虫を好んで捕食するという。
アオメアブ 体長22〜30o。体は黄褐色で、肢は腿節とフ(附)節が黒色、脛節が黄褐色。複眼は金緑色から緑色で特徴的。原っぱで草の葉上
で待ち伏せし、昆虫を捕まえて体液を吸う。(福光村昆虫記)
ウマノスズクサの特徴的な花がめっきり見られなくなった。一時大きな株だったがジャコウアゲハの幼虫は茎まで食べるので下部の方を食
べられると全部枯れてしまう。花の形が面白いし、結実し難い果実を是非見てみたいので、ジャコウアゲハは上の方の葉と茎だけにしてもらいたい。
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アオメアブ |
ウマノスズクサ |
大暑(たいしょ):大暑は23日とそれに続く8月7日の立秋の前日までの14日間を指す。今年は異常な暑さが続くが、いつもなら観光客で賑わ
う7月25日の13時30分の松山の坊ちゃん湯の前はアスファルトの照り返しで異常な暑さだった。その為か人影もまばらで閑散としていた。 2018年7月29日作成