二十四節気の小雪に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

ツユクサの立ち枯れた姿は芸術的でした

2018年11月22日(木)

2018年11月22日の小雪は朝の冷え込みは前日ほどではなかったが日中もあまり気温は上がらなかった。
木枯らし1号がが吹くかもしれないとの予報だったが、自生地ではほとんど無風状態で接写で苦労する事は無かった。でも時折雨がパラ ついて雨の心配をさせられたが、いずれもすぐに止んでよかった。
ツユクサたち
ツユクサの芸術的なオブジェのような立 ち枯れた姿がアチコチで見られた。枯れ草をよく見ていくとたくさんあった。それも一つひとつ形が違って面白い。自然の造形の妙を感じさせられた。
ツユクサたち
ツユクサ
写真は3枚ともツユクサ。ネットで検索するとツユクサは他の植物が枯れてもナカナカ枯れず駆除に困るような話ばかりで枯れ姿に関 することは見つからなかった。こうして枯れるのは稀なのだろうか。
レモンエゴマ、キンミズヒキの立ち枯れた姿も見られ、センニンソウの痩果が羽毛状の花柱を付けて集団になった塊もそこここで見られた。

フジバカマは風待ちスタンバイの冠毛を豪華にまとい、アキノノゲシは枝先の方は種子を飛ばし終わり、下の方はこれからのようだ。
いつもは自生地の全域で見られるジョロウグモやナガコガネグモが今年はあまり見られない。今日はハンノキの下でコカモメヅルを探 していたら、偶然にもトンボを捕まえたジョロウグモを見つけた。何でこんな所にと思うような広い空間なのでトンボは警戒心が薄れていたのだろう。
フジバカマ アキノノゲシ ジョロウグモに捕らえられたトンボ
フジバカマの旅立ち間際の姿 アキノノゲシの旅立ち ジョロウグモに捕らえられたトンボ
B区
今日自生地内で出会ったのは若い男女一組だけだったが「何を撮っているんですか?」と明るく問いかけてきた。
ユウガギクの痩果
観察路の両端にはユウガキクなどの草花の緑があるが両側は立ち枯れたオギだけで、ヨシが大きく伸び出しているのが変化といえば変化 くらいで全て枯れ姿の単調な景色だ。

E区の奥のススキの株の中にナンバンギセルが一株花を付けていた。今の季節には珍しい花だが若い人たちに教えるには奥過ぎて無理だ。 第二自生地のノコンギクは長い冠毛がハッキリ分かるようになった。
ナンバンギセル ノコンギク冠毛
ナンバンギセル ノコンギク冠毛
トベラ マユミ
トベラ マユミ
いつも自転車を止める傍の植え込みのトベラは果実が3裂し始め赤い種子が見え始めていた。鴨川べりのマユミは4裂した果実がもう種子 を吐き出し終わっているのが多かった。
トベラはトベラ科の常緑小高木、トビラノキの別名がある。種子は赤い粘液で鳥の嘴などに付着して運ばれる。マユミはニシキギ科の 落葉小高木でヤマニシキギとも呼ばれる。雌雄別株。赤いのは仮種皮で種子を包むのはニシキギ科の特徴。

小雪(しょうせつ):太陰太陽暦の10月中(10月後半)の事。気象用語の小雪(こゆき)とは数時間降り続いても、1時間当たりの降水量が 1mmに満たない雪の事。この時期は北国では雪が降り始めるものの積雪まではいかない。  2018年12月15日作成