二十四節気の啓蟄に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
フキが咲きアマナは閉じてサクラソウは10日に花芽
2019年3月6日(水)
2019年3月6日の啓蟄は前日の晴天とは打って変わって空は雲に閉ざされていた。気温もあまり上がらず肌寒さを感じるほどだった。
サクラソウ自生地はかなり緑色の部分が多くなり若い芽生えの生長も感じられた。
曇天で温度も上がらなかったので前日には開いたアマナもE区のヒロハアマナも全て閉じて頭を垂れていた。
太陽が出ないと花を開かない本当に贅沢な花だ。寒さの中、春一番に咲く花なので曇天では訪花昆虫も活動しない事を知っているのだろう。
写真で見ても緑の部分は厚みが感じられる。これからはどんどん生長して厚みどころではなく我々の背丈も越えてしまうのだから植物た
ちは神秘的だ。
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フキの雄花 |
フキの雌花 |
B区でフキたちが唯一自生地で花を咲かせていた。
フキノトウとは淡緑色の苞に包まれた若い花茎で花の咲く前の芽生えの頃の若い芽をいい、ほろ苦みがある。
フキはキク科の多年草で雌雄異株。日本原産で水が豊富で風があまり強くない土地を好む。長い地下茎を出して繁殖する。雄花は黄白色
ですべて両性の筒状花、合着した黄色の葯筒の間からこん棒状の花柱が伸び出す。雌花は白色で細い糸状の多数の雌花の中に雄花と同じ形の両性花が数個混じ
る。この両性花は花粉ができない。雌株は花の後、花茎が45センチほどに伸びる。
アマナ、ノウルシ、ノカンゾウは全域でそれぞれが群生し、陣地を作っていた。E区のヒロハアマナは肉眼では確認できなかったが、蕾
を付けた多くの株があったようだ。
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ノウルシの群生 |
ノカンゾウの群生 |
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アマナの群生 |
ヒロハアマナの蕾たち |
啓蟄のこの日は目を皿にしてもサクラソウの花芽は見つけられなかった。
8日、9日と晴天が続き特に9日は風も穏やかとの予報だったのでヒロハアマナを見るのとサクラソウの花芽を見つけたくて出かけたが、
残念ながら花芽は見つけられなかった。
10日は朝こそ青空だったが次第に雲が広がったが、今日こそはと思い花芽探しに出かけた。
ナカナカ見つけられなかったが、柵の近くの大きな芽生えの中に2019年第一号を発見。しかも2株続きの両方に花芽が付いていた。
例年特別天然記念物碑の周囲の株も早く花を咲かせるので、花芽を探していくつか写真を撮った。パソコンで拡大してみたらやはり花芽
を付けた株があった。発見第2号だ。
啓蟄(けいちつ):「啓」は開く、「蟄」は虫などが土中に隠れ閉じこもるの意で「冬ごもりの虫が這い出る」という意味を表し、春の季語
でもある。でも2019年の啓蟄は曇天で寒さを感じるほどだった。 2019年3月14日作成