二十四節気の立秋に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
簡易給水装置は2回ほど作動したようです
2019年8月8日(木)
連日の猛暑続きでとても立秋とは思えない暑さなので家は5時30分に出発した。何時ものようにバス停付近から自生地を俯瞰すると
アチコチに番号を書いた旗のようなものが立っていた。文化財保護課に問い合わせると土壌調査や光量調査のポイントの目印という。6年計画の調査のようだ。
緊急な乾燥化対策として設置するとしていた簡易の給水装置は6月に駐車場側から1メートルくらい内側に100メートルの長さに設置した
ようだ。但し今年は降水量も多かったことから2回ほど稼働しただけのようだ。
旗のようなものがアチコチに立っているサクラソウ自生地
観察路を入っていくと中央付近にはシロバナサクラタデが多い。一本に見慣れない黒い虫がいた。ゴマダラカミキリのようだ。
正面から写そうとしたら逃げられてしまった。
この日は虫との出会いが多かった。意図しない場面でも後から見ると写っている事はハナグモに多い。結構目立たないし、花の後ろに
逃げ込むのも早い。でも今回のようにキンミズヒキの蕾で獲物を捕らえていたのは初めてだ。
観察路に伸び出しているヨシを払おうとしたらなんとキリギリスが鎮座ましましていた。逆光ではっきり見え難かったがバッタではな
さそうだ。取り敢えずシャッターを押して「さて」と考えたら逃げられてしまった。
E区の公園側のクヌギの樹液にコムラサキやルリタテハ、サトキマダラヒカゲなどの蝶たちが飛び交い、目を凝らすとコガネがうじゃ
うじゃ、スズメバチも仲間入りだ。
コバギボウシやセンニンソウ、キンミズヒキ、シロバナサクラタデが多く見られるようになった。ミズタマソウそしてウマノスズクサ、
ニガクサも見られる。今年はスズメウリが多く見られるが花はまだだ。
コバギボウシの花は90%が下を向いている。横向きもあるが不思議と観察路を背にしている。右のように上を向いているのは本当に奇跡
的だ。オニユリは全て下向きで、ノカンゾウも下か横で上向きはほとんど無い。大きな花の雨対策なのだろうか。
センニンソウは去年はあまり見ない内に終わってしまったような記憶があるが、今年は生り年のようだ。
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上唇が深く2裂するニガクサの花 |
上唇が裂けないメハジキ。別名ヤクモソウ |
同じシソ科の
ニガクサと
メハジキだが唇形花は大きさだけでなく上唇が深く裂けるニガクサと裂けないか浅く2裂するオトリコソウ亜科
のメハジキ。
今回はアカバナ科の
ミズタマソウが見ら
れた。花径は約3ミリと小さいのでいつも写真には苦労する。よく撮れたと思ってパソコンに移してみると大半がボケている。難敵の花だ。
立秋(りっしゅう):二十四節気の中でもこの立秋がいつも現実と離れすぎている。特に今年は猛暑の連続でとてもとても秋など忍び寄る
余地などない。3日に長男から1歳になったばかりの孫がたっちして歩いたとの動画を送ってきた。猛暑の中の一陣の涼風だった。 2019年8月21日作成