二十四節気の秋分に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
ヤブツルアズキが全盛で、ヒガンバナはまだ蕾
2019年9月23日(月)
台風17号の影響で未明まで雨が降り続いたが観察路には水たまりも無かった。
相変わらずツルフジバカマ、ツユクサがA区を中心に全域で見られる。
南風が強くようやく咲き始めた
フジバカマ
は高さがあるのでまともに風に揺れていた。
ツルフジバカマの花は旗弁の爪部と舷部は同じ長さで、小葉は10〜16枚でやや厚い。現在、荒川や鴨川堤防で非常な勢いで広がって
いるナヨクサフジは爪部が長い。
筒状になった花の先端が広がっている場合、花の基部の筒状になっている部分を爪部、先端の広がっている部分を舷部と呼ぶ(ウィキペディア)
というが、ふなべりを意味する舷部が何故先端の広がっている部分なのか、もう一つ理解できなかったが花弁の縁を指すとの事や上を向くからで何となく納得。
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ツルフジバカマ |
ヤブツルアズキ |
ヤブツルアズキもツルマメも一年草なのはちょっと意外だ。多くの種子をつけるから一年草でも繁茂できるのだろうか。
ヤブツルアズキの葉が大きな3小葉からなるのも面白い。豆果も長いし、花は奇妙な形をしたこれでも蝶形花だ。2個が合着して筒状になった竜骨弁はくるりとねじれ、
左側の翼弁がかぶさっている。右側の翼弁は竜骨弁を抱くように突き出ている(野に咲く花)との説明を読んだだけではチンプンカンプンだ。
第2自生地を東側の通路上から遠望したらママコノシリヌグイが覆い尽していたのでビックリ。普段はあまり行かないので今年だけの現象なのか
否かは不明だ。
同じ第2自生地ではノコンギクが多くの蕾を風に揺らせていた。何故だかノコンギクは風に揺れている事が多い。
ノコンギクの群生の奥にはタイアザミが多く見られ、今の季節に多いイチモンジセセリが来ていた。
E区の観察路側のアゼオトギリなどが見られる所にヤブタバコが花を付けていた。
キク科のヤブタバコは上部の葉腋に花径1pの黄色い頭花を一つづつ付ける。頭花にほとんど柄が無いのが特徴という。
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ヨモギの葉に卵を産み付けるヒメアカタテハ |
アキアカネは黒条の先が尖るのが特徴 |
下痢止めの民間薬として有名なフウロソウ科のゲンノショウコは葉や茎、花柄萼にも毛が多い多年草。花径は約1.5p関東には白色、
関西は紅色といわれる。別名のミコシグサは刮ハの付き方からか。
アカネはつる性の多年草で葉が4個輪生しているように見えるが2個は托葉が大きくなったもの。
茜染めは乾燥した根を臼でつき熱湯を加えて煮だした液で染めたものだが非常に手間がかかるようだ。