二十四節気の立夏に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
チョウジソウが薄紫の花を咲かせています
2020年5月5日(火)
2020年5月5日の立夏は文字通りの夏で自生地をただ歩いているだけで汗ばんだ。
緊急事態宣言が5月31日まで延期された。地区により濃淡はあるがコロナウイルスに打ち勝つためにはまだまだ
日時がかかりそうだ。
秋ヶ瀬公園は4月7日より立入禁止、桜草公園は車両進入禁止のままだが、これからも続きそうだ。
サクラソウ自生地は隆盛を誇ったノウルシに代わりスイバ、オギ、ヨシそしてノカラマツが伸び出している。
サクラソウはそれらに囲まれ埋もれ、光合成を活発にすべく葉を大きくしているが十分なのか心もとない。
例年通り、チョウジソウの薄紫の花は全域で見られ一部には群生している。
フトモモ科のチョウジノキは常緑の中高木。原産地はインドネシアのモルッカ群島。その花蕾がチョウジと呼ばれ
香辛料として一般的に、生薬としても使われる。花蕾が釘に似た形をしていることから中国では釘と同義の丁の字を当て、丁香、丁字
と言われ、英語のCloveも同じ語源。チョウジソウは特にチョウジノキの花蕾と姿形が似るからではなさそうで、花を横から見ると丁の字
に似る事から丁字または丁子と呼ばれるようになったようだ。
トダスゲも観察路のアチコチで見られるが、今年はかなり増えた。特に南観察路には多く見られ、とても絶滅危惧TA
類(CR)とは思えないくらいだ。
上はハチの来る前のレンリソウ11時26分。
右は偶然にも二ホンミツバチ?が吸蜜に現れた。
レンリソウはA区でかなり増えたが、キジカクシ科のアマドコロと共にすがれかけ始めている。
レンリソウの花に焦点を絞った時に偶然にもハチが吸蜜に来た。
左は吸蜜中のハナバチ
右はハチが去ったあと。まだ11時26分
エキサイゼリはE区で小さな花を咲かせているが。オギなどに隠され観察するのが結構大変だ。
キジカクシ科のアマドコロは約2pの緑白色の花を下垂させている。
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2〜3oの白い花はナカナカ見つけ難い |
ナルコユリの花と似るが花筒が花柄に直接つながる |
サクラソウ自生地はスイバとオギとヨシが支配する世界になった。これから夏に向かってオギがますます栄え大きくな
っていく。
サクラソウは花もそろそろ終わりに近づき葉を大きくしている。活発に光合成をして根に養分を蓄える季節だ。今年は
結構花も多かった気がするがとにかくサクラソウ自生地は根本的なてこ入れが必要だ。
立夏(りっか):本来なら一番爽やかな季節だが、今年はコロナウィルスのお蔭で自宅に足止めを余儀なくされ、憂鬱な5
月になるようだ。 2020年6月2日作成