二十四節気の芒種に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
100周年の株数調査の結果は予想外でした
2020年6月5日(金)
2020年の芒種は予報通り真夏の暑さになり、自生地を歩いただけで全身汗びっしょりになった。
例の如く正門脇の空間から入ると昭和水門側の堤防が除草されて花をつけていたクララはきれい
さっぱり無くなっていた。
中央観察路の入口付近からは特別天然記念物碑とさくらそう水門の一番上がかろうじて見えるくらいまでオギが
伸びてきて、背丈を越えてしまった。
今年の株数調査の結果が出たが、まさかと思う数字だった。自生地を見て回っても昨年まではサクラソウの花が見られ
なかった所にも咲いていた。株が小さいのと形が不規則なのが多いのが気掛かりだったが、減少にストップがかかった事だけは確かと思った。
調査結果はまったく考えもしなかった調査開始以来最低の47.1万株だった。しかも開花率も16%と信じられないほど低い。
11調査区ある調査区の問題なのではとの見方もある。確かに株数の多い所の減少幅が大きい。密集地帯の減少が大きい
のは確かでクローンの限界なのかとも思う。
でも11調査区の内増えたのは1ヶ所だけというのはやはり問題だろう。
上記のグラフを見てもとにかく2010年の185.2万株からズーッと減少続きで、ついに50万株を割り込んでしまった。何と
しても今年を底にせねば野田のサギ山の二の舞になってしまう。
この現状を多くの人に知って貰い、対策はできているのだから、どうしたら実行できるのかを早急に検討されねばなるまい。
ノカラマツが大きく伸びてオカトラノオ属の花も多く見られるようになり、クマツヅラの小さな花がB区の公園側に見ら
れる。
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このオカトラノオ属の花はノジトラノもどきだ |
クマツヅラの花は洋の東西を問わず昔から出てくる |
クサノオウはA区の鴨川べりが定番のようでここから増えもしないし減りもしない。
ネズミムギは雄しべの葯と雌しべを同時に出し多くの虫が来ていたのは妙だった。虫の正体を突き止めたかったが、何の
為に来ていたのかも分からない。
芒種(ぼうしゅ):芒種から5日後の6月11日頃から約30日が日本の雨期。梅の実が黄ばむ時期に重なる事から梅雨と呼ばれる。
というが、今年は関東甲信の梅雨入りはぴったりだったが梅雨明けは8月1日と大幅に遅れた。 2020年8月22日作成