二十四節気の小寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

落葉が無くなった観察路はひび割れが目立ちます

2021年1月5日(火)

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

今日2021年1月5日は二十四節気の小寒。寒さが一層強くなる寒の入ともいう。
東京の新型コロナウイルス感染者は7日には2,447人と爆発的に増え、首都圏の一都三県に8日から非常事態宣言が出される。
キヅタ
北陸や東北では3メートルもの雪との報道があるが、自生地では雲が多い空模様にも拘らず殆ど寒さは感じなかった。
全てが枯葉色の自生地でE区の隅の桜の木に絡みついたキヅタは太陽を独り占めしていた。液果(円内)を付け緑はますます濃くなってきた ようだ。
キヅタ
上は枝先に約3cmくらいの球形の散形花序を数個だして、花や蕾を付けているキヅタ。花序の付く枝の葉は分裂しない。 2016年10月27日
キヅタ(木蔦):別名フユヅタはウコギ科キヅタ属の常緑つる性木本。気根を出して樹木や岩の上などに這い上る。葉は互生し掌状に浅く 3〜5裂するが、花序のつく枝の葉は分裂しない。ふちは全縁、革質で光沢がある。液果は約1pのほぼ球形。初めは赤紫褐色で翌年の5〜6月頃黒紫色に熟す。先端に は花柱が残り、中には約5oの扁球形の種子が5個入っている。

自生地は柵から2〜2.5mくらいの延焼防止ゾーンの除草も終わり、第2次指定地も13日の草焼きの準備はすべて完了していた。補完地は彩 湖側の越水堤の工事のようで湖岸道路一帯が通行止めになっていて全く近寄れなかった。
自生地
落葉を取り除いた観察路は白く乾燥しひび割れが四方八方に広がっていた。
ひび割れた観察路
第2次指定地は比較的オギやヨシが少ないので刈ったカヤのヤマが少なく、先までフラットに見渡せるので視界が開けやすい。
第2次指定地
B区の北側の早く除草した横堤にはシロバナタンポポが咲くが、この日は花はなかった。
シロバナタンポポの株

ヨモギ
横堤のノリ面にはヨモギの紅葉した葉や裏返しの白い葉が目立った。
よく見るとヒメアカタテハの幼虫の巣らしきがあった。
卵からかえると幼虫はヨモギの葉を糸で貼り合わせて食用兼用の巣をつくる。この中で終齢まで約半月くらいを過ごし、蛹になるようだ。 蛹は垂蛹型なのでぶら下がれる所を探して8日後くらいに羽化するようだが、蛹は金色で美しいという。
中を覗くと下に糞のようなものが溜まっていた。主はキット終齢幼虫までこの中で過ごし、蛹化しそして成虫になって今の季節にはもう生 を終えている可能性が強いが、ヒメアカタテハは成虫越冬もするというのでもしかしたら生きているかもしれない。

キヅタの花 クコの実
キヅタは花径約1p、花弁雄しべは5個、花盤は暗紅色 長さ約1pのクコの液果。乾燥した果実は強壮、解熱に効

小寒(しょうかん):一都三県に1月8日から緊急事態宣言が出されているが、報道によるとあまり効果は無いようだ。大阪は 早くから手を打ったのでその必要は無いと豪語していた吉村知事だが、感染拡大が止まらず京阪神地区も緊急事態宣言を要請するようだ。 2020年1月9日作成