二十四節気の春分に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

サクラソウも記録的な早さで花開いています

2021年3月20日(土)

春分の前日の3月19日に西区の栄小学校と馬宮東小学校に田島ヶ原サクラソウ自生地100周年記念誌「さらなる100年に向かって」を図書室 においてもらうようにお願いに伺った。馬宮東小学校は錦乃原桜草園の会長の出身校でサクラソウには親しみがあるとのお話で、地域で錦乃原櫻草園を盛り立て ている様子が伺えた。
栄小花壇
栄小学校は錦乃原櫻草園に生徒たちの手植えコーナを持っている事と、宇宙桜草の育生校でもあるので是非訪問したかった。
左は栄小学校のサクラソウの鉢植棚
サクラソウ
先生にご案内頂いた花壇はさすがにきれいに整備され、宇宙桜草の棚もあった。まだ花茎を立ててはいなかったので複数本の花茎は見られ なかったが、花の時期に是非再訪したい気持ちになった。
宇宙桜草の棚
左のブルーの鉢に植えられているのが宇宙サクラソウとのことだった。
サクラソウ白
宇宙桜草は若田さんと宇宙で過ごした種子を育てた桜草

2021年3月20日の春分の朝は雲が空一面を覆って今にも降り出しそうだったが、次第に青空が広がり昼頃からは一時陽射しが暑いくらいにな った。
散形花序のサクラソウ
田島ヶ原サクラソウ自生地はA区のサクラソウの株たちが大きくなり、もう円い散形花序を多く作っていた。いつも早い石碑の周りにもチ ラホラ花が見られ、取り敢えずは全域でピンクが見られるようになった。春分の日としては初めての嬉しい盛況だ。
右は散形花序に花をつけているA区のサクラソウたち。この辺りもサクラソウは比較的早く花をつけるが、こんな形で早くから花が見られる のは初めてだ。
でも、やはりノウルシが全盛を極め自生地を黄色く染めている。ノウルシはサクラソウと同じ準絶滅危惧で希少種なのでサクラソウと花の 時期がずれると本当に素晴らしいと思うが、世の中ままならない。
アチコチに白い絨毯を広げていたアマナは陽が射さないので花を閉じ、ヒロハアマナはもう終わっていた。
北観察路からB区の奥のノウルシの生え際に多くのサクラソウが見られるが、少し遠すぎて肉眼では花の形までは分からない。
B区のサクラソウとノウルシ
ノウルシの群生の近くにサクラソウが花をつけるのは風よけにしているようだ。

24日の現地研修会の後に文化財保護課が西浦和駅前に設置したというサクラソウ自生地の案内看板を見に行った。
案内板
でも、この看板は以前からこの位置にあった。勿論サクラソウ自生地の案内板ではない。調べてみると以前は秋ヶ瀬、彩湖、桜草の3公園 の案内図だった。
それをどうしてと文化財保護課の担当者に聞いてみると古くて殆ど見分けがつかないようになっていたのを譲り受けてサクラソウ自生地の 案内に書き直したという。
やはり何とかしたいとの気持ちを持っているとこうゆう幸運もある。担当者の熱意が100周年の記念物も作れて大きな成果になって本当に よかった。

春分(しゅんぶん):今年も東京のソメイヨシノの開花が14日で昨年同様観測史上最も早い開花だった。サクラソウは11日に第2次指定地で 開花していたというが、第一次指定地では自分の目で確認できたのは16日だった。そして春分には散形花序をはじめ多くが見られた。 2021年4月13日作成