二十四節気の白露に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

初めて自生地でツルボの群生に出会いました

2021年9月7日(火)

白露の朝、富士山に初冠雪とのニュースが流れた。昨年より21日、平年より25日早かったという。非常に早い現象だが とにかく花も全てに早く、荒川土手のヒガンバナは19日にはすがれ始めていた。
ツルボ群生
以前は荒川土手を春に彩るつくしに対して秋のツクシの様な存在で多く群生が見られたが、近年はどんどん群生が小さ くなり寂しかったが、サクラソウ自生地で見られたのは嬉しかった。
ツルボ
ツルボ(蔓穂)は以前はユリ科だったがAPG分類でキジカクシ科になって何となく親しみにくくなっていたが19日は塚本の 横堤でも見られ嬉しかった。春早くアマナと共に葉を出すがこの葉は夏には枯れる。
今年は植物たちは本当に生長が早い。荒川土手のヒガンバナも19日はもうスガレ始めていた。
土手と同じころに植栽されたやつしまニュータウンの群生は少し盛りは過ぎていたがまだ十分観賞に耐えた。
堤防のヒガンバナ
ヒガンバナ
やつしまニュータウンのヒガンバナは天端に比べると幾分遅い感じだった。
ヒガンバナ


ヒガンバナの紅色は日本の花には珍しい妖しいまでの鮮やかさだが、もともと中国原産の紀元前帰化植物だ。
万葉集の巻11-2480にある壱師(いちし)の花はヒガンバナとの説がある。
路の辺の壱師の花のいちしろく人皆知りぬ我が恋妻を
           (中西進万葉集)
また人里に多い植物だけに各地での方言・異名が多く「日本植物方言集」には400もの方言が記されているという。

「サクラソウ自生地は完全に自然のままではなく、適度に人の手が加わった里山というように市の言い方も変わってきて いるようだ」と駐車場で話しかけられた。「でもそれにしてはノウルシが多すぎる」と言われると反す言葉が無かった。
9月に入ってからは毎日雨模様で久し振りに晴れ間が出た。観察路は水没している所があると思ったが、不思議な事にぬ かっている所すら無かった。
センニンソウ
公園側の植え込みと鴨川側の周辺地区にセンニンソウが雪のように真っ白く盛り上がって花を咲かせていた。。
白花ツユクサ
キンミズヒキ、ツユクサ、ユウガギク、ツルフジバカマ、シロバナサクラタデは全域で見られた。
アキノノゲシ
アキノノゲシは花径葯2p、総苞は約1p。茎を切ると白い乳液がでる。
ゲンノショウコ
ゲンノショウコはフウロソウ科の多年草でミコシグサの別名がある。
ツルマメ ツユムシ
大豆の原種と言われるツルマメ 弱々しいのが名の由来というツユムシ

白露(はくろ):今年の初冠雪は見直されるようだ。富士山頂付近の日平均気温が最高を記録以降の初の積雪を初冠雪とす る定義があり、20日に最高を記録したので7日は誤りとなったという。22日の甲府気象台の発表だ 2021年9月25日作成