二十四節気の小寒に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

帰り際にメジロたちが姿を見せてくれました

2022年1月5日(水)

2022年1月5日の小寒の朝は一面の青空が広がったが、風は冷たかった。日本海側の北陸、東北、北海道は記録的な大雪でア チコチから雪の被害が報じられている。
今日は寒の入りで大寒を挟んだ2月3日の節分までの約30日間が一番寒いといわれる寒中または寒の内だ。

サクラソウ自生地はいよいよ枯葉色一色、周囲の見晴らしがよくなって、生き物の気配は殆ど無かった。
第2次指定地にも生き物の気配はなく帰ろうと管理棟近くに来たら植え込みにバラバラとメジロが飛んで来た。
ハンノキにメジロ ハンノキにメジロ ハンノキにメジロ
ハンノキの雄花序に来たメジロ メジロの好物の蜜があるのだろうか メジロの得意のポーズだ
メジロはウグイスと違って人に対する警戒心は薄い。でもとにかく移動が早い。ここと思えばあそこで目まぐるしく移動 する。折角のチャンスを逃すまいとシャッターを押しまくった。
トベラ
トベラの3裂した刮ハの赤い粘液も甘味がある。少し乾き気味だが今の時期では絶好の食物で一生懸命つついていた。
ウグイス
左はかなり以前に少し遠かったが偶然にも見通しのいい竹やぶで囀っていたウグイスだ。
よく鶯色と言われる色はかなりメジロの色に近い気がする。でも「JIS規格の色コードの鶯色はオリーブグリーンをさらに 茶色にしたような色」でこれは実際のウグイスの色に近い。梅に鶯の図は食性を考えてもあり得ない。ロマンがあり見栄えの良い取り合わせとし て描かれたのだろう。

特別天然記念物碑
12日の草焼きの準備は万端整っていたが、6日の午後からの雪は無事乗り切ったものの前日の11日が早朝から雨で、ついに 12日の草焼きは中止となり一週遅れの19日の水曜日に延期された。
北観察路
日本海側や北国は雪の荒れ模様の天気だが今後のさいたま市の予報は19日まで晴の天気なので次は大丈夫と思う。
サクラソウ自生地の草焼きは昭和30年度(1955年度)以来刈り払いと一定期間ごとに交互に行われてきた。植生への影響や 廃棄物処理法の問題等で中断されても復活してきた。
火入れは草地の自生地を林に遷移させない為の不可欠な行事なので困難を乗り越えて実施されてきた。阿蘇の野焼き、若草 山の山焼きと同様だ。
北観察路側のB区
時期は当初2月だったが温暖化の影響などでサクラソウの芽生えが早くなってきたので現在は1月に実施している。
ヤマノイモ
消防署の指導もあって柵の周囲は広く刈り取りする。
ノハラアザミ

2022年のサクラソウ自生地の草焼きは1月19日(水)に変更です。天候により中止の場合もあります


左上はヤマノイモの刮ハ。円形の翼を持つ種子が入っていて熟すと縁の針金のような留め金がはじけてさける。
左は根生葉が花の時期にも残るノハラアザミの冠毛

小寒(しょうかん):小寒が一番寒いという大寒を挟んで春分の前日までの30日間の寒中(寒の内)の入口。2022年は将に字句 通りで寒い日が続き、日本海側、北国では大雪の毎日が続く。 2022年1月14日作成