二十四節気の大暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
ヨシが多くなり、ヒルガオが増殖中です
2022年7月23日(土)
2022年7月23日の大暑はその名にふさわしく真っ青な空が大きく広がった。
オギやヨシはもう2メートル以上になり観察路に入ると左右の見通しは全くない。
上を見上げると天高く葉先を伸ばしたヨシが多くなった。比率も3:5くらいにヨシが増えている気がする。湿地を
好むヨシが増えている事は自生地にとっては朗報だ。これも台風19号の冠水の影響なのだろう。
一方ヒルガオの群生には目を見張るばかりだ。見た目は上品なピンク色だがその繁殖力の強さは自生地にとっては
脅威そのものだ。
オニユリは北海道から九州の平地から低山に見られ、一説には中国からの渡来種と言われている。種子は作らず、
葉の付け根に暗紫色のムカゴを作る。
よく似たコオニユリは一回り小さく、山地の草原や低地の湿原に生育する。ムカゴは作らず、種子を作る。
ムカゴ(珠芽)は植物の芽の一種で葉腋にできるのが多い。オニユリなどの葉が肉質となることにより形成される鱗芽
と、ヤマノイモ科などの茎が肥大化して形成された肉芽とがある。
ユウガギクは確実に観察路の両側を彩り、ノカンゾウ、トモエソウの花も残り、オトギリソウやアゼオトギリも咲
いて、ミズタマソウの小さい精巧な花も見られ、ニガクサもあった。
上はアカバナ科のミズタマソウ、径3oと小さな花は萼2、花弁2、雄しべ2の2数性。右はシソ科のニガクサ、花冠
は淡紅色で唇形、下唇は3裂し中央の裂片が極端に大きい。
|
|
継子の尻拭い。大きな葉を落とし紙の代用に? |
弟切草。漢字表記はどちらも悲惨です |
ヒルガオは日本に古くから自生する在来種で全草を乾燥させたものは旋花(せんか)という生薬になり、また若い蔓
や葉は食用にもなる。また万葉集にもカホバナの名称で詠まれている。
たかまと(高円)の野辺のかほばな(容花)おもかげに 見えつつ妹は忘れかねつも 大伴家持
自家受粉をしないので果実は普通結実せず、もっぱら地下茎で増える。
これが始末に悪い。
ヒルガオは地下茎の断片からでも容易に発芽し、一株の地下茎から5万個以上の萌芽を生産するという。とにかく長
く伸びて増殖し、一度増えると駆除が難しい。
上の花は何かおかしいと思ったらきれいに花弁を切り取って子房を露出させていました。
右腕が効かなくなって2か月になるがようやく10本の指でキーボードを触れる様になり、字が少し書けるようになっ
た。完治までもう少しだ。
大暑(たいしょ):連日の猛暑は本当にサウナに入っているようだ。ゲリラ豪雨も山沿いで猛威をふるいまさに地球温
暖化のつけ回しだ。加えてコロナの第7波BA-5が猛威を振るっている。 2022年7月30日作成