二十四節気の処暑に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
ヨシがひときわ大きく伸び出していました
2022年8月23日(火)
2022年8月23日の処暑は白内障で病院の予定だったので観察は21日の日曜日に前倒しした。この日は本木さん大高さん
と新開小学校で落ち合ってサクラソウの順調ぶりも確認した。
サクラソウは殆どが地上部を無くしていたが、中には新葉を付けているのもあった。サクラソウサポータの方の手作
りの自動灌水のお知らせが入り口側と出口側に掲載されていた。
散水時にたまたま通りかかった人への警告で作ったようだが、自動散水装置の宣伝にもなって素晴らしい。
自生地はさいたま東村山線のノリ面も草がかなり伸びていた。中央観察路はオギが覆いかぶさってかなり入りづらく
してあった。鴨川側の通路では捕虫網を持った親子にすれ違ったが、オギが覆いかぶさった観察路には見向きもせず通り過ぎて行った。入
ろうとする気配も見られず、現在は保護期間中の自生地としては上手い自然保護方法だ。
今回もジャコウアゲハが飛んでいるのは多く見られたがナカナカ止まってはくれず、フト前方の低い位置で休んでい
るのを見つけてラッキーだった。
自生地全域でキンミズヒキの黄色い花が多く目につき、シロバナサクラタデやツユクサが全域で見られた。コカモメ
ヅルは昼近かったせいもあり、開いている花は少なかった。
とにかくヨシが3メートルを超すような勢いで伸びていたのが目立った。暑くても雨が多かったからだろうか、今まで
経験した事の無いような高さに思えた。
少しずつ増えてきたユウガギクの花もよく見るとハナグモが静かに待ち伏せし、キクイモでは眼鏡をかけた様な独特
なアズチグモが目を光らせていた。
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ハナグモはカニグモ科でも個体数が多い |
アズチグモはサングラスをかけた様な顔です |
カニグモ科は網を張らない徘徊性のクモ。動きは緩慢なものが多く、カメラを近づけても怖がって逃げ出すことは
少ないが、ハナグモは結構敏感ですぐに隠れる。カニグモ科の特徴として体がやや平たく、脚は長めで平面的に広げて居る事が多い。
アズチグモは顔に三角形のサングラスかゴーグルをつけたように見える模様があって、なかなかユニークなクモ。腹
部の後方が膨らんだ形をしていて、オニギリを思わせる形をしている。第1脚、第2脚が長いことも特徴。体長は雄は2〜3ミリ。雌6〜8ミ
リ。雌は白色、黄白色で、雄は茶褐色。アズチグモの最も変わっているのは体の色を変化させて周囲に同化する事という。
シロネにチャバネセセリが吸蜜に来ていた。これから秋にかけてイチモンジセセリなどセセリチョウが多く見られる
ようになり楽しみだ。
自生地では相変わらず中央観察路付近に
ヘクソカズラが多く見られ、あまりウエルカムではなかったが、9月4日には自生地近くで初めてヘクソカズラの白花を見た。
一部の花に色素が無いだけでなくその株すべての花が白色で、一花も紅いのは無く、赤みを帯びたものも無かったの
でもしかしたら園芸種ではないかと思ったほどだ。
ツユクサ、ホトケノザなど多くの植物の白花を見たが、一番多く見ているはずのヘクソカズラに一度として白花は見
たことが無かったので不思議で仕方がない。
前回も書いたが5月29日に昼寝から目覚めると突如右手が効かなくなった。誰もが脳梗塞を疑い自身もそれを心配した
が、かかったどの医師も脳梗塞は否定した。
結局日赤病院でリハビリはしてもいいけど、自然に治るのを待つしかないとの事だった。そんな事で痛くもかゆくも
なかったが不自由な2ヶ月半だった。
処暑(しょしょ): 定気法では太陽黄経が150度の時という。右目がまたスリガラスの世界になってしまったので白内
障の手術で22,23日と入院。手首は殆ど戻っていたので不自由は無かった。 2022年9月15日作成