二十四節気の春分に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

ノウルシはスプリングエフェメラルではありません

2023年3月21日(火)

朝から雲の多い空模様だったが、気温は19℃くらいまで上がり、暖かな2023年3月21日の春分の日だった。
東京の桜はほぼ満開に近いようだが、さいたま市中の桜は4〜5分咲きだった。桜草公園はいつも遅く、今日はせいぜい2〜3分咲きだった。
今年のサクラソウの初咲きは14日。でも大高情報によると14日でにあちこちで花が見られ、実際の開花は13日、ひょっとしたら12日かもしれないとの事だった。
西南桜
自宅近くの遊歩道の西南桜は行く時の11時頃はまだまだ淋しかったが、帰ってくる時にはかなりの開花状況だった。
武蔵浦和から別所沼を結ぶ「花と緑の散歩道」。180本の桜が植えられているという。今年は25日がお祭りで、珍しく日程的にはピッタリだったが、あいにくの雨で中止となったようだ。

ノウルシ
サクラソウ自生地はアマナの白い花の絨毯も消えてノウルシの天下。黄色い花を満艦飾に咲かせていた。でも、同じ黄色でも菜の花に比べるとチョウの訪花がほとんど見られないのは腺体に蜜があるのでチョウの口吻には合わないのだろう。

スプリングエフェメラルとは「春先に花をつけ、夏までに葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称」(ウィキペディア)という。それなら5月の終り頃には枯れて地上部が無くなるノウルシはまさしくピッタリだが、どう考えて「はかない命」には思えない。
下は現在のサクラソウ自生地だ。ノウルシは生長もサクラソウより少し早く、丈も高い。そして何より生命力も強い。このまま推移していくとサクラソウは完全にノウルシに隠されてしまい、見えなくなってしまう。
ノウルシとサクラソウ
ノウルシの中にポツンポツンと見えるサクラソウ。見えなくなるのは時間の問題だ

桜草の花
ヒキノカサやジロボウエンゴサクの小さな花が見られるようになった。
ジロボウエンゴサク
ジロボウエンゴサクは小さいので自生地内には少ない。日当たりの良い南斜面に多く生育している。ヒキノカサは補完地により多くみられる。
ヒキノカサ

復路、新開小学校に寄ってみるとプランターや鉢植えのサクラソウが大きな芽を出していた。一週間遅れで芽分けをした土合小学校はまだまだ小さな芽生えだった。

春分(しゅんぶん): 春分とは自然をたたえ、生物をいつくしむ日とされ、出会いや別れの時期ともいわれる。初めて親しかった中学の同級生が亡くなり、淋しさを感じる。桜の散り急ぎのようだ。 2023年3月26日作成