二十四節気の穀雨に見る田島ヶ原サクラソウ自生地
さくら草まつり’23は盛会、穀雨は26℃の夏日でした
2023年4月20日(木)
今年は16日だったさくら草まつりは前夜までの雨が止んでお昼頃には夏日になり、3年振りのさくら草まつりは次第にお祭り気分が盛り上がってきた。
10時過ぎには土合小学校のブラスバンドの生徒さんたちが現れ、この後区内の学校の生徒さんたちが続々と現れて舞台の方に急いでいた。
10時頃になると区内の小学生たちが集団で現れ、土合小学校のブラスバンドが来ました 10時17分撮影
お昼頃には清水勇人さいたま市長がテントを訪れてくれた。文化財保護課から連絡を受けて来ていた古橋さんはどうしたことか、市長が見えた時には姿を現わさなかった。
13時近くには長年サクラソウ自生地の調査専門員だった礒田先生が見えてくれた。90歳との事だったがお嬢さんとお孫さんと一緒に来て頂いた。長年の功績のある先生がお元気そうなお顔だったのは嬉しかった。
2023年4月20日の穀雨は最高気温が26℃になる夏日で朝から夏のような陽射しが降り注いでいた。
前日に行ってきた補完地ではヒゲナガハナバチがサクラソウを花から花へと素早く飛び回っていた。もうすっかりポリ
ネーターとして定着したようで、正規の繁殖活動が行われているのは嬉しい限りだ。
ニッポンとシロスジの明確な区別点は肘室(亜縁室)の数が3か2だという。
肘室は2のように見えるが、前回取り上げた腿節(脚の付け根に近い部分)、脛節の毛がニッポンは多めでシロスジは少なめということからは逆の結果で、ナカナカ上手くいかない。
前日補完地で長いひげだけがフワフワ飛んでいる不思議な光景を見た。
何だろうと追って行くとどうやら止まってくれた。被写体がようやく分かり何枚かシャッターを押した。
それを今朝出る前に再度見て、ようやく名前を同定した。
なんとそれが現れ、チョウジソウに止まってくれた。ラッキーのほかの何物でもなく、クロハネシロヒゲナガがチョウジソウで吸蜜するところをゲットできた。
クロハネシロヒゲナガ チョウ目 ヒゲナガガ科
大きさ13〜15o(開張)、翅は黒色で紫色〜赤銅色の光沢があり、白く長い触角を持つヒゲナガガの仲間。林の周辺をゆっくり、ひらひらと飛ぶ。
オギやスイバが大きく伸びだしているがチョウジソウ、レンリソウ、アマドコロが花盛りだ。
今週は晴天が続きそうだが春の雨が穀物の生長を促すという穀雨は来週初めあたりに期待できる。
レンリソウが花をつけているのが垣間見える。パソコンに移してみるとテントウムシが来ていた。以前アブラムシが多く来て枯らしてしまったが、やはりアブラムシが来ていた。
アマドコロの花筒は長いのでヒゲナガハナバチのように長い口吻を持っていても大変のようだ。
久しぶりにオキクムシに出会ったと思ったらE区の奥でジャコウアゲハを見つけた。ジャコウアゲハも一時より少なくなって去年もあまり出会うことがなかったので嬉しかった。
トダスゲはもう果胞を膨らませ始めている。
サクラソウ自生地ではサクラソウはほとんど隠されてしまっているが、確実に実りの季節を迎えている。正常な種子
繁殖が行われたことが期待できるが、これこそ更なる100年に向けての着実な歩みだ。
穀雨(こくう):春雨が百穀を潤すことから名づけられたもので、雨で潤った田畑は種まきの好期を迎える。「清明になると雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」と言われる。 2023年4月30日作成