二十四節気の小満に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

ノカラマツ茂り、ハナムグラ咲くサクラソウ自生地

2023年5月21日(日)

2023年5月21日の小満は朝から気持ちよく晴れ渡った日曜日だった。
除草前の県道堤防
B区の後ろの土合第1横堤は除草が終わっていた。という事は昭和水門からA区に向かう正門から下ってくる斜面の除草も済んでいる。長年どうしてこうなるのか悩んでいたが昨年の10月に解決。
右の写真でまだ除草されていない堤防の上はさいたま東村山線の道路だ。降りてくる道が桜草公園に着いて少し進んだ所まで。その先から除草されている。天端が秋ヶ瀬橋になり、堤防は第1土合横堤で河川事務所の管轄だ。
除草は河川事務所もさいたま市も現在は年に2回。5月と10月が目途だ。5月の河川事務所の除草は小満の前後に行われ、2022年、2020年はまだだったが今年はもう終わっていた。
市の担当は桜区役所のくらし応援室だ。

サクラソウ自生地はノウルシがほとんど見られなくなり、オギは胸くらいの高さになり、爽やかな風が吹き抜ける観察路は草原の中に居るような感じだった。ノカラマツが多く見られるようになってきた。
ノカラマツ茂る自生地
ジャコウアゲハがノカラマツ茂る中を産卵場所を求めて低く飛んでいた
オオヨシキリ
全く久しぶりにオオヨシキリの声が聞こえ、囀っている姿を見たかったが、かなわなかった。遠くの木に飛んできた小鳥がオオヨシキリと期待したが、どうやらその通りだったようだ。
キタテハ

中央観察路を入ってすぐハナムグラの白い小さな花が目についた。
ハナムグラ
アスバラの穂によく似たシオデのツル先、ゴマノハグサ、オギに絡んだバアソウブのみずみずしい若葉をつけた茎、そしてノビルの面白い実なども見られ、ハナムグラの花は中央に行くにつれて多くなり群生していた。
ハナムグラは全域で見られたが、D区では今までなかったような群生が初めて見られた。
ハナムグラ
ハナムグラ
日本では東北地方南部、関東地方、中部地方には稀に見られ、世界では朝鮮半島、中国東北部に見られるという。命名も新種登録も牧野富太郎

ノビル
春先にまず伸び出すノビルのムカゴが見られた。
ネットで調べるとノビルはキジカクシ目ヒガンバナ科の多年草とあり、人間が暮らしている場所の近くならばどこにでも生え、根・種・ムカゴの3種類の方法で繁殖し、とても生命力の強い植物とある。
葉とともに茎と鱗茎が食用になるが、食べられる野草扱いで農業の対象として栽培されることはほとんどない。薬用にもなるようだがよく似たタマスダレ、ヒガンバナなどの毒草と間違えないように注意したいという。
ノビルの鱗茎は白いがタマスダレは茶褐色だがノビルの中に混じっていて食中毒を起こした例もあるようだ。

小満(しょうまん): 小暑、小寒とも大があるが、大満はない。これには中国文化の知恵が詰まっているようだ。極めれば必ず下降するので大満はないという。腹八分目と同じ教えなのだろう 2023年5月26日作成