二十四節気の立秋に見る田島ヶ原サクラソウ自生地

立秋のサクラソウ自生地は爽やかな香りが漂っていました

2023年8月8日(火)

2023年8月8日の立秋には東京都心の猛暑日が過去最多の17日になったという。さいたま市の7月の猛暑日は15日だったというからさいたま市でも同様かそれ以上は確かだろう。
6時30分の立秋のサクラソウ自生地の上空は青い空が広がっていて、西の方は怪しげな雲が湧いていたが、今日も暑くなることが予感された。。
のり面
中央観察路を少し入った右手にヤマノイモの若い果実が見られた。果実は刮ハで平たく、円形の大きな3枚の陵(翼)があり、それぞれの陵が中に種子を1個含んでいて、熟すと壁が剥がれて、中から扁平な種子が出る
ヤマノイモ
さいたま東村山線の堤防はきれいに除草されていて、帰り際には歩道のフェンスに絡んだつる草も手作業で取り除いていた。
折角きれいに除草されたのにもう古タイヤの不法投棄がされている。常習犯でまったく許せない。

サクラソウ自生地はA区の道路際のヨシが枯れていた。一昨年あたりからの現象で、イネ科の高温障害と思うが、暑さの影響だけだろうか?それなら他の所でも同じ現象が見られそうだが、不思議な事に今回はここだけであとの所で枯れている所は無かったようだ。唯一ここが他と違うのはここはアスファルトの道路に面していて照り返しがかなりきつい事だ。
枯れヨシ
正門から降りてくると左手に広がるA区のヨシの壁だ

シロネ
自生地内はオギやヨシが大きく伸びているのと露が多いのとでかなりきつかった。
今年はガガイモやヤマノイモなどが見られる代わりにコカモメヅルの花が全く見当たらない。今頃の朝には自生地の真ん中あたりには必ず小さな赤紫の花を開いていて見れば見るほど多くなるコカモメヅルの花が見あたらない。
シロネが小さな白い花を多くつけている他はアゼオトギリ、ミズタマソウも終わりかけて、オニユリは花が見られなかった。
ユウガギク
7月7日の小暑の頃から観察路の両側に白い花が見られ始めたユウガギクが唯一少しづつ花を増やして全域で見られるようになった。
B区の公園側には馥郁たるクマリン の香りが漂っていた。もうフジバカマが咲いているのかと思ったが花はまったく見られず、蕾ばかりだった。
でも、調べてみるとフジバカマは花に香りがあるのではなく、全草に香りがあり、乾かすと香りが強くなるようだ。
クマリンは(coumarin) は桜の葉に代表される植物の芳香成分の一種で、バニラに似た芳香があり、苦く、芳香性の刺激的な味がする。昔中国ではフジバカマを蘭草と呼び、乾かして浴湯に入れたり身に着けて香料としたようだ。
フジバカマ
B区の公園側にはフジバカマが増えてきて、アチコチに群落を作っている。これからの自生地の主役だ

新開小学校と土合小学校は無事この猛暑を乗り切っているようだ。
新開小学校サクラソウ
先日ナメクジの件でお問い合わせをいただき、ビールで溺れさせる方法を知り、取り敢えず両小学校で実施してみた。
土合小学校は花壇でナメクジが居るのかどうかも分からなくてとりあえず実施してみたが小さなナメクジ一匹だった。
新開小学校では15匹だったが、いずれも若い小さなナメクジで大きなのには飲み逃げされたようだ。仕掛けた容器にも問題がありそうなので研究してみよう。
少し心配なのは新開小学校の給水ホースが元の方に穴が開いているようでだいぶ散水が無駄になっているようだった。でもサポーターの方がすぐ動いてくれて問題はなさそうだ。

立秋(りっしゅう):相変わらずの猛暑で立秋という言葉が何となく空虚に聞こえる。兎に角暑い。テレビでは毎朝、毎日熱中症に注意との警告を流している。無用の外出は控え、冷房を適切に使用しましょうの言葉は耳にタコだ。  2023年8月19日作成